試合レポート

大垣日大vs愛工大名電

2010.11.02

大垣日大vs愛工大名電 | 高校野球ドットコム

葛西(大垣日大)

大垣日大(岐阜)2年連続春の聖地へ。エース葛西をナインが投打で守り立てる

 「勝てばセンバツ出場当確」となる準決勝。大垣日大が猛打で愛工大名電を下し、2年連続センバツ甲子園出場を確実にした。

 昨春もセンバツのマウンドで躍動した大垣日大エース・葛西侑也の調子が、今ひとつ上がってこない。2週間前の松商学園との練習試合では球の走りも良く、調整万全かと思われたが、先週の2回戦・豊田西戦は不本意な出来。この試合も初回、愛工大名電の先頭・村山賢輔に死球を与えると、2つの犠打(うち1つは内野安打に)で走者を進められ、4番大村侑大に犠飛を浴び、先制を許した。

■参考:大垣日大vs豊田西 伊勢市営倉田山公園球場 2回戦

 次の回(2回表)も、先頭の6番清岡伸次に足元を破られ、またもノーアウトのランナーを出した。愛工大名電は、センバツを制した数年前の頃を想起させるくらい、執拗なバント攻撃を仕掛けてくる。

 それでも、大垣日大は守った。

 「足の速い選手にバントをライン上に転がされて嫌だったが、星野がうまくカバーしてくれた」

と葛西が胸をなで下ろしたように、続く7番佐藤大将、8番冨沢一晃の三塁前への送りバントを、いずれも三塁手星野真一郎が好フィールディングで二塁封殺。このプレーが葛西に与えた好影響は大きく、結果的に3回表から立ち直ることができた。

 「ブルペンで調子が良かったので、最初は力が入ってしまったが、自分の故郷(葛西は三重県出身)でいいところを見せられたと思います」と話した葛西。「夏に県立岐阜商に1点差で負けて悔しい思いをしたので、それを胸に練習をしっかりやってきた。自分たちの代(最上級学年)でセンバツに行けて嬉しいです」と胸を張った。

 思えば1年前も、当時1年生の葛西が好投してセンバツ出場を決めたが、当時に比べてインタビューの受け答えなどが随分と立派になった。前にも増して、はっきりとした口調で堂々と答える。この1年で、精神的にもかなり成長してきたのが分かる。


大垣日大vs愛工大名電 | 高校野球ドットコム

本塁打を放った高田(大垣日大)

 打線も火を噴いた。

「相手ピッチャーがアウトステップしていて、右打者の外角(=左打者の内角)には投げられないはず。狙いを絞らせて、右打者にはショートの頭上をめがけて打たせた」と阪口慶三監督が分析し、選手たちも指示通りに打った。右打者の高田直宏、上木健晴は、いずれも左方向へホームランを運んでいる。
 また、4回裏には一度スクイズを失敗した打者に再度スクイズを指示して追加点をもぎ取ったほか、5回裏には無死一塁から、2番後藤健太がエンドランのサインに応えて中越え二塁打を放ち、一気に走者を還した。ホームランあり、スクイズあり、エンドランありの多彩な攻撃に、阪口監督も「100点満点の試合です」とご満悦。

「昨年より強いチームになった。
選手には厳しいことも言ってきたが、こうして結果が出たからね。秋季東海大会連覇を目標に出来るのは、ウチだけだ。これを逃す手はない。明日の決勝も勝ちにこだわって、死に物狂いでいきます」

と、チームにまた鞭を入れた。

 対する愛工大名電は、先発の浜田達郎が序盤の出来を維持して好投するかに思われたが、大垣日大の強力打線を止めることができなかった。また守備では、フォースアウトを焦っての送球ミスが散見されるなど、無念のコールド負けを喫した。攻撃はバントを多用し揺さぶりをかけたが、後半に立ち直った相手エース葛西の低目を突く投球の前に、1点のみに抑えられた。

(文=尾関 雄一朗

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.22

【埼玉】花咲徳栄は伊奈学園と、昌平は正智深谷と初戦で対戦<春季県大会組み合わせ>

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.22

【仙台六大学】東北高で4番を打った1年生・佐藤玲磨が決めた!東北工業大が“サヨナラ返し”

2024.04.22

【春季愛知県大会】日本福祉大附が4点差をはね返して中部大一に逆転勝ち、ベスト8に進出

2024.04.22

【奈良】天理は快勝で初戦突破、智辯学園は継続試合に<春季大会>

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.17

【兵庫】20日にセンバツ準優勝の報徳学園が春初戦!夏の第1シード、第2シードも出揃う予定!

2024.04.22

【埼玉】花咲徳栄は伊奈学園と、昌平は正智深谷と初戦で対戦<春季県大会組み合わせ>

2024.04.17

青森大にソフトバンク2選手の弟、青森山田の4番打者、横浜創学館大型外野手らが加入!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!