丸亀城西vs観音寺中央
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丸亀城西の主将、大川拓馬捕手(2年)
眠れる主将の復活で、丸亀城西4年ぶりに秋季四国大会へ!
10月11日、高知大会を終えた時点で既に12校中11校の出場枠が埋まった秋季四国大会の出場権争い。
最後の1枠を決する香川県大会3位決定戦は4年ぶり19回目の出場を目指す丸亀城西と、16年ぶり3度目の出場を目指す観音寺中央との間で行われることになった。
そしてこの試合、最も観客の目を惹きつけたのが丸亀城西の主将、大川拓馬捕手(2年)であった。
ここまで4試合は184センチの長身右腕・宮武大地(2年)の制球力を引き出す見事なリードが光る一方、16打数無安打と打撃不振に悩んでいた大川であったが、この試合では「相手がインコースを狙っていたので、そこをかわすことを考えた」頭脳的なリードはもちろん、バッティング面でも「相手投手は真っ直ぐが速くないので、カーブを決め球にするだろう」と予測の上に立った見事なカーブ打ちで4打数3安打4打点。
特に2回表の逆転タイムリー2塁打と、4回のこの日3本目となった2塁打は、「完全な力負け」と観音寺中央・土井裕介監督も兜を脱がせる8回コールド勝ちにつながる貴重な一打となったのである。
かくして眠れる主将の復活により久々の四国大会への切符を手にした丸亀城西。「試合まで期間はないが、もう1回チームを作り直して、最善を尽くしたい」と意気込みを語った橋野純監督の頭脳の中心には、当然「謙虚な野球で大振りにならずに全員野球を目指したい」と話すキャプテンの姿があるに違いない。
(文=寺下 友徳)