世田谷学園vs関東一
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世田谷学園・荻田君
世田谷学園が夏の甲子園ベスト8関東一を逆転で下す
夏の甲子園ベスト8進出の関東一がこの秋は、東京都の16強を前にして敗退した。我々を含めて周囲からは「強打の関東一」というイメージを持っているだけに、4安打しか放てなかったというのは今度は貧打という印象を持ってしまうのも否めない。
そのことは、米澤貴光監督も十分に承知で、
「夏の試合経験がある選手が齋藤豊一人でしたし、甲子園のベンチに入っていた選手は他にもいたのですが、試合には絡んでいませんでしたから、この秋は厳しいとは思っていました。ただ、あまりにも打てませんでした。改めて、課題として取り組みたいと思います」と、
完敗を認めてさばさばしながらも、早くもディフェンディングチャンピオンとなる夏を見据えて建て直しを意識している様子だった。
この試合、先制したのは関東一で2回、1死満塁から押し出しと内野ゴロで2点を奪う。打って取った得点ではなかったのだが、したたかに2点を奪った段階ではさすがに甲子園帰りの関東一と思わせた。ところが、それ以降関東一は8回まで無安打。世田谷学園の荻田君が、右サイドからぐいぐいと力で押してくる投球だったのだが、それが回を追うごとに自分のペースを掴んでいいリズムになってきていた。時に、「よーしっ!」と、声を出しながらの気持ちの入った力投だった。
荻田君が力投している間に世田谷学園はじわじわと返していく。
まず5回、2死二塁から三番石川君の左中間二塁打で1点差とすると、6回は2死から失策と四球などで好機を貰うと、二番岩崎君の右前打で同点とした。さらに7回には先頭の大内君が中越二塁打すると、バント処理ミスの悪送球の間に生還して逆転。8回にも石川君のスクイズで4点目を加えて、結果的にはこれが決勝点となった。