千葉経大付vs東海大浦安
2010年10月09日 千葉県野球場
千葉経大付vs東海大浦安
2010年秋の大会 秋季千葉県大会 準決勝
山口君(千葉経済)
千葉経済大附、強力打線爆発で堂々の関東大会進出
朝からじとじとと雨が降り続き、いつ中止になってもおかしくない状況でプレーボールとなった試合だったが、３回の攻撃前に一度砂入れをしただけで中断することもなく試合はできた。
千葉経大付は左腕山口君、東海浦安は右の星野君の先発で始まった試合。
山口君は体は大きくなく、丁寧にコースを突いていく技巧派タイプだが、この日は低めに球を集めて東海浦安打線を巧みにかわしていた。
そして、こんな天候でもあり先取点が試合展開をより一層左右するのではないかという状況だったが、千葉経大付は２回に２死から大野君が内野安打で出ると、志田君、高橋君が連打して先制。
４回にも失策の走者をバントで進めると、九番山口君の中前適時打で主導権を握った。
攻撃では細かく得点を重ねた千葉経大付にとって大きかったのがその裏の守りだった。
２死一二塁から東海浦安五番真下君の一打は中前への適時打かと思われたが、これを中堅手大野君がダイビングで好捕。
相手の反撃を断ったが、大会には入ってラッキーボーイ的存在という大野君は、この日も、ここまで二度のホームを踏んでおりまさにこの試合でもキーマンとなっていた。
７回にも、大野君が右翼手のグラブをかすめる二塁打でチャンスを作って東海浦安の星野君を降ろすと、そこから千葉経大付は二番手福原君に襲いかかり、山口君の右前適時打と猪又君の右中間を破る三塁打で７点目を加え、猪又君自身も暴投で生還した。
福原君(東海大浦安)
試合前に、千葉経大付の松本吉啓監督は選手たちに８点取ったら勝てるということを言っていたというが、その８点が無失点のまま入ったということで、気持ちの上でも千葉経大付は圧倒的に優位に立った。
「これでまた、監督の言ったとおりになったと思うんだよね。このチームは、前のチームに比べても強くはないと思うんだけれども、こうして（関東大会に）出られるということは強いのかなぁ。運だけで勝っているような気もするんですけれどもね」
と言いつつも試合を重ねながら、この日も会心とはいえないまでも、勝ち試合を作っていかれることでチーム内に確実に芽生えている自信を松本監督も感じ取っているようだった。
東海浦安としては８点差をつけられてから、７回裏に２点を返してコールドゲームを阻止し、９回にも二番手となった三塁からマウンドに登った勝又君を攻めたが、無死で２点を返してさらに反撃という場面を併殺で潰して反撃の芽を摘まれた。
（文＝手束 仁）
