智辯学園vs高取国際
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智弁学園・横濱が3点本塁打を放つ
4回には14人の猛攻で10得点。6番・横濱の左翼本塁打は、ボールが破裂しそうなインパクト音を残し、弾丸でスタンドに消えた。5回表にも4得点、圧巻の攻撃力だった。
1番を打つ大西は、この2年間、ほとんど4番を任されていた選手だった。その勝負強さは、新チームになっても生かされるだろうと思っていたが、その彼の良さは一番で発揮している。それほどまでに、選手層が厚くなったということの証だろう。
それにして、3、4番の1年生コンビはさすがである。
併殺打から作り直した2人の活躍は惚れ惚れとさせるものだった。
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智辯学園・横濱が3点本塁打を放つ
エースでもある青山のポテンシャルは相当に高い。
この夏、最速144キロを計測した青山はスライダー、カットボールなど多彩な変化球を併せ持つ本格派。
フィールディングなどの総合的な投手としての能力は、ここ10年程の奈良県では見なかった素材だ。
バッティングの面にしても、3番を任され、1打席目の三塁打では到達11、26秒という驚異的な数字を叩き出している。
4番の中道はバッターボックスでの風格がいい。もう何年も、智辯学園で4番を打っていたかのようにさえ映るほどだ。1回表の本塁打は試合の流れを分かってないと打てないだろう。
いずれにしても、ワクワクするような素材が、今年の智辯学園にはごろごろいる。
次戦は橿原学院と奈良大付の勝者。
どちらが来ても「私学対決」となるが、これから熾烈となる戦いで、彼らはどれほどの力を発揮するのだろうか。
はたまた、彼らを止めるチームが出てくるのか、大会が楽しみになってきた。
(文=氏原 英明)