修徳vs都立富士森
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高橋史典(修徳)
修徳が6回に集中打を浴びさせ逆転勝利!
選抜の切符が争われる東京都大会が開幕した。昭島球場では3試合予定。3試合目は帝京―国士舘と1回戦屈指のカードが予定されている。第1試合は今夏準優勝の修徳と都立富士森の対戦。試合は、都立富士森が2-1とリードしていたが、6回の裏、修徳がエースの高橋史典の三塁打で同点とし、4連打で一挙4点を入れて逆転した。
この試合はエースの高橋史典(右/右 178センチ71キロ)と4番の鳥海翔平(右/右 173センチ76キロ)をピックアップ。高橋は夏での登板もあった本格派右腕。
決勝戦(2010年07月27日)では打ち込まれ、サヨナラ負けを喫したが、最速140キロをマークし、来年が楽しみな投手であった。秋ではエースに。今日は常時125キロ~130キロ中盤ぐらいと夏とそれほど変わらない印象。柔らかい腕の振り投げ込む速球にはキレが感じられ、体ができてくるとどれほど速くなるか楽しみな投手。
課題は引き出しの少なさ。変化球はスライダー、カーブを投げ込んでいたが、決め球と呼べるものではなく、あくまでカウントを稼ぐ為に使っている。決め球は外角のストレートしかないので、審判の判定によってボールになってしまうし、見極められると苦しくなって投球が組み立てられない不安もある。
素材は良い投手なので、この課題をクリアして更なるレベルアップを期待したい。楽しみな投手といえるだろう。
鳥海はセカンドからサードに転向。この選手、ひそかに眼をつけていた選手であった。
マックス146キロの本格派右腕・吉本祥二(足立学園)から2長打を放っており、吉本をKOさせるきっかけを作った選手であった。今年は長打力を買われて4番に座っている。この選手は凡退に終わってもしっかりとした形でしっかりとボールを捉えることができる選手だ。懐が深く、どっしりとした構えから足を小さく足を上げて、ぎりぎりまで引きつけてスイングしていく選手。膝の使い方がうまい選手で、低めの変化球に対しても捉えることができていた。
守備機会は少なく、彼の下へ飛んだのは1回だけ。抜けそうな打球を横っとびでキャッチするファインプレーであったが、暴投でフイにしてしまった。打球の反応は悪くないので、じっくりと鍛えこんでいけば上手いサードに育つ可能性もあり、引き続き注目してみたい選手だ。
(文=編集部 河嶋宗一)