試合レポート

興南vs中部商

2010.10.02

2010年10月02日 北谷球場

興南vs中部商

2010年秋の大会 秋季沖縄県大会 準々決勝

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試合前挨拶

メンバーが変わっても変わらないもの

春夏を制した興南。いまだに県内はその興奮が冷めやらないような雰囲気があるが、既に新チームは動き出している。
新チームのメンバーは新しい選手がほとんどで馴染みがある選手は、大城滉二川満昂弥くらいだろう。
しかしメンバーは殆ど一新されたにも関わらず“興南らしさ”というのは健在であった。
選抜と選手権で魅せた足を絡めた躍動感あふれる攻撃、相手のすきを見逃さず点に結びつける卒のなさ、球を見極め甘く入れば逃さない鋭さ、まさに前チームと変わらない興南のスタイルがそこにはあった。

中部商の先発は多和田。体格も良く来年の沖縄を代表する投手になると思っている投手だ。
初回2死から大城を四球で出すと、大城はすかさず盗塁を仕掛けその送球が乱れる間に3塁へ、4番に座る冨里も四球で出塁し、まず興南がチャンスを掴むが内野ゴロに打ち取られ先制はならなかった。
しかし、3回に2死から2番の新城がセーフティーを決めると盗塁を決め、チャンスを広げると3番の大城にまわる。

ストライク先行で追い込まれるも粘って最後は外角低めの難しい球を一二塁間へ流し2死から先制する。
4回は先頭を相手のエラーで出塁し3塁まで進めるとスクイズが決まったかに見えたが、3塁走者サインを見落としていたのかホームに向かってくることはなかった。
しかし、ここで投手の多和田が一塁への悪送球で結局追加点を上げ、もう1点を次はスクイズをしっかり決めて追加する。


試合前挨拶

5回には下位打線ながらもまたも2死から連打で走者をだすと多和田は四球を与え満塁に、ここで9番の宮城が追い込まれながらも内に甘く入ってきた球を見逃さずライト前へ弾き返し再び2点を追加する。
その後は多和田も持ち直してきたこともありさらなる追加点を奪うことはなかったが悠々と逃げ切った。

3回と5回は2死走者無しから得点するなど、繋いでくる打線とカウントが悪くなってもしっかりとボールを見極め甘い球を逃さず捉えるこの鋭さ。
そのなかで効果的に足を絡めてくるスピード感あふれる攻撃。
4回の相手のミスしっかりと活かして点に結び付ける卒のなさ。
まさに前チームが行っていたことで、例えメンバーは多く入れ替わっても“興南らしさ”は変わらない。
やはりこのチームの組織分化は素晴らしいものがあると感じさせる試合であった。

多和田も調子自体はいまいちと感じるよう所もあったが、この興南の攻撃の嫌らしさとしつこさには神経を擦り減らしたであろう。

しかし、敗れこそしたがこういったチームを相手に投球した経験は大きい。
冬の間にこの試合で感じたこと、興南打線を抑えるには何が必要かを意識して日々の練習を積んで欲しい。
この経験が彼を一回りも二回りも大きくしてくれることを願っている。


試合前挨拶

一方の興南の先発は川満。選手権でも投げた投手で、島袋洋奨からエース番号を引き継いだ。
真上から強く腕を振ってくるのが特徴の投手で、この試合もしっかりと腕を振っていた。
正直この試合では荒れていて、先頭の打者に四死球を与えるケースも目立っていたが、要所で決め球のフォークは低めに決まり直球も荒れているので逆に的を絞りづらいので中部商打線も手こずっていた。

味方が効果的に点を重ねたこともあり、精神的な余裕も生まれある程度楽に投げることができただろう。
なんだかんだという感じで9回を投げ切り3安打完封四死球4という投球であった。
先頭を出して塁を進められてもあと一本を許さない投球でこういったところは前エースの島袋を彷彿とさせた。
手ごわい相手に9回を投げ切り完封は自信にも繋がるだろう。新エースとして一本立ちしているなと感じさせる投球だった。
注目度の高いチームでいろいろなプレッシャーもあるだろうが彼に更に風格と雰囲気が出てくるようになると5季連続出場も見えてくるかもしれない。

(文=PN 山原)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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