聖望学園vs立教新座
2010年09月26日 県営大宮公園球場
聖望学園vs立教新座
2010年秋の大会 秋季埼玉県大会 2回戦
試合シーン
先行の聖望・打線が爆発!!
共に甲子園出場経験ある実力校同士の対戦。接戦が予想されたが一方的な展開になった。
先制したのは１回表の聖望学園。先制攻撃の思惑通り。
「思い切り空振り」で良いと１番に初出場の大型１年生を起用も三振の１死後、２番奥村が２－３と粘りレフト前に初ヒット。3番村田が四球で続き、１回戦で３安打と打撃好調の４番齋藤。１－３から三塁線への打球はベースに当たりレフトに抜ける幸運なヒットで１点先取。
続く５番渡辺は1塁への強いゴロを1塁がはじきカバーの二塁も焦り一塁へ悪送球。この間に二塁走者が返り２点目。更に２死後７番鹿島がセンター前ヒット、８番大川の三塁ゴロが悪送球を誘いこの回打者９人で４点をあげる。
勢いづいた聖望学園打線、続く２回１番乙幡が四球を選び即２盗を決め、２番奥村がこの試合２本目のライト前ヒットで１・３塁。３番村田のレフト前ヒットで１点。４番齋藤がライトフェンス直撃の２点２塁打で３点を追加。序盤で７点を上げた。
立教新座も２回、２死から８番龍王寺が１－３からストライクを取りに行った高目のストレートを右中間を抜く三塁打。９番山本も２－２からレフトへタイムリーで１点を返す。
３回から救援の小寺の丁寧な投球の前に聖望学園打線は、４回以降毎回２塁、三塁と走者を進めるがあと１本が出ず無得点。８回に漸くヒットの３番の村田を一塁に置き、４番齋藤が４本目となる２塁打を左中間に放ち８点目をあげた。
立教新座打線も６・７回を除く毎回走者を出すが、聖望学園先発左腕松橋の前に０更新。８回最後攻撃で１死２塁と粘りを見せたが最後は三振に仕留められた。
結果として、立教新座は初回、緊張からか守りのミスが響き聖望打線に火を点けてしまった。３回以降救援の小寺が好投しただけに悔やまれる試合の入り方となった。
松橋(聖望学園)
一方聖望学園の松橋。公式戦初先発の緊張から３回まで毎回走者を背負うピッチング。それでも「行けるところまで投げる」強い意志で粘り強く投げた。
特に右打者の外角低目へのストレートがコントロールされ、決め球は内角膝元へ左腕特有のクロスファイアーが見事に決まった。
球速は１２０キロ超だが、打者の手元で伸びる球に詰まる打球も多く、８回を５安打１失点に押さえ完投。８５点の出来と笑みを見せた。
後攻めがチームカラーの聖望。先行となり監督が仕掛けたのは先制点を取る作戦。攻撃優先の布陣で望んだ打線が爆発した。
今大会３人の投手リレーで挑戦だが、序盤の大量点で先発完投と投手陣に余裕が出来た。
「打線は好調なのでこの勢いで戦いたい」と監督は手ごたえを感じたようだ。
優勝候補のシード校が次々と敗退する中、選抜準優勝の実績を持つ聖望学園が２度目の選抜出場を目指し、今大会の台風の目となりそうだ。
（文＝滝島 利夫）
