聖光学院(福島)vs土岐商(岐阜)
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歳内宏明(聖光学院)
圧巻の2安打11奪三振完封! 歳内宏明、夏からの進化
11奪三振完封勝利を挙げた歳内宏明。二塁さえも踏ませない圧巻の投球であった。
その歳内、甲子園での投球から変化が見られた。甲子園では140キロのストレートとスプリット中心の投球だったが、今日はストレート、スプリット、スライダー、カーブを投げ分けるスタイルにモデルチェンジ。
これにより投球の幅が大きく広がった。投球パターンを分けていくと
パターン1:
ストレートとスプリットで三振を奪う配球
パターン2:
ストレート中心で追い込み、スライダーで目先を変えて打ち取る配球
パターン3:
カーブを織り交ぜる緩急をつけた投球
甲子園ではパターン1が7割、パターン2が3割であったが、今日はパターン1が5割、パターン2が4割、パターン3が1割に変えていた。
甲子園の投球も実戦的な投球を見せていたが、更に投球の幅を広げ、凄みが増していった印象がある。高校生としては超実戦的な投球で存在感を示した。
この投球に聖光学院の斎藤智也監督も「甲子園ほどの躍動感は感じませんが、その代わり、彼は県大会で力を抜く投球を覚えましたね。スプリットに頼らなくなったのは大きいです。」 歳内の変化に手ごたえを感じていた。
これには歳内自身も「今までは漠然と投げていた感じがありましたが、今は相手打者が何を狙っているのか考えて投球をしています」と、相手を見ながらの投球に自信を深めている。
また、「元々、緊張することがない」という性格だが、「甲子園で投げたことで前より余裕を持って投げられている」とメンタル面でも進化も見逃せないところだろう。
最後に。甲子園での快投で大きく注目されたが、それについてはどう思っているか。
「それは別に気にしていないです。注目されることで抑えることができるのですか? 自分はできることを最大限にやるだけです」
と言い切った。注目されることに天狗になっている様子もないし、苦痛にも思っていない。
この男は更に大きくなりそうだ。
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前田拓磨(土岐商業)
甲子園では当たりがなかった遠藤雅洋は3打数2安打1本塁打と復調をアピール。
スイングは鋭く、捉えた時の打球の速さは2年生の中では頭一つ抜けている。確実性を欠くタイプなので、これからは確実性を高めることが課題となってくるだろう。
土岐商ではエースの前田拓磨(3年)は甲子園よりも腕を下げてサイドスローになっていた。
甲子園で見ていたときからこの投手は腰が横回転気味なのでサイドスローが良いと思っていた。サイドに転向した前田だが、ストレートのスピードは落ちているかもしれないが、スライダーのキレが以前より出てきており、曲がりも鋭くなった。
制球が甘くなったところを突かれて失点をしたが、個人的にはサイドスローを極めていってほしい。