藤嶺藤沢vs桜丘
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中井(藤嶺藤沢)
藤嶺藤沢がベスト4進出!
藤嶺藤沢が5-1で神奈川桜丘を下し、ベスト4に進出した。
藤嶺藤沢は小柄な選手が多いが、基本に忠実な野球で勝利をものにした。投手はコントロール良く投げ分け、野手はしっかりと守り、打撃は強引ならずセンター前を心がけた打撃で神奈川桜丘・平井を攻略した。
エースの中井は右のサイドハンド。スピードは120キロ~125キロ前後とそれほど速くないが、コントロール良く投げ分けていき、神奈川桜丘打線を抑えていった。テンポもよく、野手もそれに乗せられて堅実な守備を見せていた。
特に目を引いたのはショートの斎藤。守備範囲が広く、球際にも強い守備は素晴らしい。実に安定した守備を見せており、堅守・藤嶺藤沢を支えている存在だろう。
野手では一塁の山本(右/左)。この試合ではセンター前ヒット2本を放った。懐の深い構えからしっかりとボールを呼び込んで打てるのが強みだ。ファーストの守備も安定しており、まさにチームの核といえる選手だ。
センターの阿南(右・右)は甘く入ったスライダーをとらえて本塁打。ほかにもライト方向へ2本ヒットを放っており、大活躍であった。守備も良いし、走力もそれなりのものがあり、攻守にバランスが取れたプレーヤーだ。
敗れた桜丘。エースの平井はオーソドックスな右投手。右上手から常時125キロ~130キロの速球と115キロ前後のスライダーのコンビネーション。スライダーのキレはまずまずものがあるが、投球は外中心の単調な配球。それでは打者にとっては狙い球が絞りやすい。3回以降に被安打10打たれたのも配球面の工夫が必要だっただろう。途中からインコースを混ぜて打ち取っていたが、インコースを有効的に使う配球を覚えていくともう少し投球の幅が広がりそうだ。
投球だけではなく、カバーを忘れて無駄な失点を招いたり、スクイズに対して無警戒だったりと準備ができない点があった。投手としての基本能力を伸ばすことも大事だが、カバーリングなど細かいところまで気を配れるようになると無駄な失点も減らせ更に進化できるだろう。
(文=編集部 河嶋 宗一)