千葉国際vs野田中央
2010年09月06日 八千代市営総合公園球場
千葉国際vs野田中央
2010年秋の大会 二次予選 代表決定戦
平田君(千葉国際)
野田中央先制したが、千葉国際が後半に地力発揮しコールドゲーム
初回に、四死球を足場に好機を作り内野ゴロと五番深井君のタイムリー打で２点先制した野田中央。
ベンチからも、「よし、いけるぞ」と元気のいい声が上がっていた。新チームは16人というベンチ入りメンバーに届かない少数となってしまったが、阿部宙監督の熱い指導でチームを維持してきた。ここで勝って何とか県大会に進出したいという思いも強いであろう。
しかし、地力で上回る千葉国際は確実に返していって逆転し、ビッグイニングを作って一気に決着をつけた。
野田中央のエース深井君はこの２点を守り切って逃げていこうという気持ちがあったわけではないだろうが、投球にはいくらか力みが感じられた。その分、上体に力が入り過ぎた感じになり球もやや上ずり気味になってまっていた。初回は四球から１点を失い、２回には失策と盗塁、捕逸でピンチを作り、セーフティスクイズで追いつかれた。
こうなると試合の流れは千葉国際に傾く。３回の千葉国際は二番原島君が三塁強襲打で出るとすかさず盗塁。四番平田君が左前打で返して逆転。４回も、内野失策で１点が入りなおも１死満塁という場面で三番鏑木君が左中間を大きく破る一掃の二塁打。なおもこの回２点が入り、試合は完全に千葉国際のものとなった。
鈴木聖君(野田中央)
５回に野田中央もミスに乗じて１点を返したが、その裏すぐに石橋君の左中間三塁打で再び７点差。そして、６回にも千葉国際は滝澤君の右線三塁打などで３点を追加して６回コールドゲームが成立した。
野田中央としては、守りの破綻がいくつかあったのが痛かった。また、相手走者にことごとくは走られたのも効いた。深井投手は力のある球も持っているだけに、打たせて処理した時にしっかり守ってあげればという場面もあった。確実にアウトを獲れる場面で、慎重にいきすぎたり、不用意な送球で走者を行かしてしまうというシーンがあった。こうした一つひとつのプレーの精度を増していくのがこれから冬にかけての課題ということになるのだろう。
千葉国際は、１年生エースの平田君が５回を投げ、山下君が１イニング投げた。平田君は体格にも恵まれて、ストレートは引っかかりがいい時には重そうな感じでドスンと決まっていた。打者としてのセンスもよく、ポテンシャルの高さを感じさせてくれる選手だった。
（文＝手束 仁）
