横浜商大vs麻溝台
![](/images/report/kanagawa/20100919002/photo02.jpg)
服部拳児(横浜商大)
服部だけじゃない! 横浜商大の馬場が6イニング9奪三振!
横浜商大が麻溝台を下し、ベスト4進出を果たした。
この試合の注目は横浜商大のエース服部 拳児(2年)。
かなり評判が高い投手で、なんとしてでも確認したかった投手であった。
右オーバーから投げ込む直球は130キロ~135キロでマックスは137キロ。直球は平均して130キロを超えており、スピード能力はこの時期では頭一つ抜けている。直球の威力はまずまずのものがあり、課題は制球力だろう。
4回途中まで投げて6四死球。コントロールが悪いので、テンポも悪くなる。よく2失点で留まったなという内容であった。配球は直球中心で絞りやすく、強豪校クラスになると打ち込まれやすい配球だ
また、この試合では主審のストライクコースが狭かった。ストライクが入らないので、苛立っている様子が見て取れた。それがこの日の投球につながった。
彼のもう一つの課題はセルフコントロール。投手としての潜在能力は素晴らしいものがあるだけに、それができるようになると変わってくるだろう。
![](/images/report/kanagawa/20100919002/photo01.jpg)
馬場((横浜商大)
だらだらとした試合展開を締めたのが二番手に登板した馬場(1年・右/左)だ。
4回の裏から登板し、6イニング9奪三振の好投で勝利に導いた。
馬場は服部と対照的にテンポの良さが売りの本格派右腕だ。
柔らかい腕の振りから投げ込むストレートは常時120キロ後半~135キロを計測。直球のキレは服部より上で、ための利いたフォームから投げ込むスライダー、カーブがコントロールよく決まっており、ストレートと変化球のコンビネーションが決まっていた。
ランナーが出ても慌てる様子はなく、制球力・マウンド捌き・投球術のうまさが光る。今後の伸びしろを考えると来春はエースを背負ってもおかしくない力量をもった投手であった。
野手ではファーストの伊藤 聖斗(2年 右/右)とライトの廣本 健斗(1年 右/左)に注目。伊藤は4打数2安打。まずは先制のタイムリーヒットとそしてセンターオーバーのツーベースを放った。
グリップの位置は高く、バットは寝かせたクラウチングスタイル。そこから小さく足を上げて振りだしていく。スイングは力強く、とらえた打球は速い。思い切りの良い打撃ができる良い選手だ。広本はパンチの効いた打撃ができる外野手。
高め、甘く入った変化球に対しては強く、この試合はセンターへ強い打球を飛ばしていた。課題としては低めの変化球とインコースか。トップに入ったときにグリップが入りすぎるので、ここを直していかないとインコースを打つのは難しそうだ。
(文=編集部 河嶋 宗一)