都立日野vs東京農大一
2010年09月12日 桐朋G
都立日野vs東京農大一
2010年秋の大会 東京都 秋季大会ブロック予選 1回戦
試合シーン(都立日野)
新しい日野打線、好スタート
「バッテリー以外は今日が始めての公式戦」という都立日野。
夏にエースナンバーを背負った筒井君と正捕手をつとめた湊君を残し、昨年から今年の夏までの打線を支えていた3年生が引退した。新たなメンバー表の1番から7番の打順には新しい名前が並んだ。
都立日野の嶋田監督もどうなるかと様子を伺いながらの試合は初回から都立日野打線が爆発。打者一巡で4安打の内3本が2ベースヒットという長打攻勢で一挙5点を挙げた。東農大一バッテリーの今城君と飯泉君は都立日野バッテリーと同じく夏を経験している。悪い立ち上がりではなかったが、都立日野打線は勢いにのった攻撃だけでなくしっかりとボールを選び好球必打の締まった攻撃だった。
続けて畳み掛けたかったという嶋田監督は2回に先頭バッターがエラーで出塁するとエンドランを仕掛けたが失敗。試合後「あそこは送る場面だった。あれでリズムが崩してしまった」と言うように、初回以降は思うようにビッグイニングが作れず、試合の流れもどっちつかずの膠着状態で進んだ。
その後、東農大一もじわじわと追い上げ、都立日野は4点目を取られ2点差に迫られた5回裏、嶋田監督はベンチに戻ってきた選手達を座らせて時間を掛けて指示を出した。
「リードしているし、一つずつやっていけばいいから」と、終盤に向けて選手の気持ちを仕切りなおし、経験の浅いチームを落ち着かせた。その気持ちに答えたのは8回に先頭で代打に出た小西君。ライト前ヒットで出塁し、終盤の貴重な追加点に繋げた。
話の中で必ず「打たなければ勝てませんから」との言葉が出る嶋田監督。初回の攻撃はそんな監督の方針を新チームでも新たに引き継いだ姿だった。
今年もまた「打ち出したら止まらない都立日野打線」が見ることができそうだ。
（文＝高校野球情報.com編集部）
