千葉敬愛vs市川東
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後藤君(千葉敬愛)
千葉敬愛が攻守に余裕の試合運びで県大会進出決める
千葉県の秋季大会のシステムは、まず8地区の一次予選トーナメントを行いそこで各地区2校計16校の県大会進出校が決まる。
そして、残りチームで敗者復活的に二次予選を行い、32個のトーナメントの山が出来て、それぞれ勝ち上がったチームが県大会進出となる。この日はその代表決定戦が各地で行われている。既に学校は二学期が始まっているが二次予選は9月の第一週末から一気に行われるので、この日のように平日に食い込んでくることもある。
それにしても、9月になっても一向に和らいでいかない今年の暑さである。この日も、何だか夏の大会を思わせるような暑さの中で行われた。それでも、やはり新人戦の秋季大会。どのチームもフレッシュさとプレーのぎこちなさの両方があって、それがいかにも新チームという印象だ。
そして、やはり旧チームからメンバーとして試合経験のある選手は、特に秋の早い段階の試合では貴重な存在となる。千葉敬愛の一番林君もそんな選手だが、いきなり左中間二塁打して出る。死球で一二塁となった後、福岡君が左前打して千葉敬愛が先制。
2回にも千葉敬愛は金子君が一二塁間を破って出ると、渕君のバントが安打となり一二塁。その後送って1死二三塁から桑原恭君のスクイズは失策を誘う。なおも一三塁から二塁盗塁の悪送球からさらに追加点が入った。3回も磯部君、佐久間君と中軸の連続長打で加点し、4回と6回も長打で得点を加えた。千葉敬愛はいいタイミングで長打が出るなど、試合の流れを完全につかんだという感じだった。
千葉敬愛の先発後藤君は左腕から丁寧な投球で、特に三振を獲りにいっているというのではないが、大きく曲がり落ちるカーブで空振りを獲れる。
市川東としては、7回あっさりとコールドゲームとなるかという場面で三番田中君が内野安打で出ると食い下がり、六番田久保君の左前タイムリー打で抵抗を示した。しかし、その裏また1点を失い7回コールドゲームとなってしまった。浅井君は時に、「えいっ!」と声を上げて気合を込めて投げ込んでいたが、少しでもコースが甘いと、千葉敬愛打線に捕えられてしまった。それでも、最後まで自分たちの野球をやっていこうという姿勢が感じられたのはよかった。
(文=手束 仁)