Interview

早稲田大学 後藤 貴司選手

2010.08.03

第53回 早稲田大学 後藤 貴司選手2010年08月02日


早稲田大学 後藤 貴司選手 | 高校野球ドットコム

第92回甲子園大会記念企画!!~甲子園を沸かせたヒーロー達~
第三弾は早稲田大学、後藤 貴司選手です。
高校時代は早稲田実にて4番主将としてチームを先導。そして第88回全国高校野球選手権大会では見事初優勝を達成。その後早稲田大学に進学し、ますます活躍を続けている後藤選手に、早稲田実優勝時の思い出、これから甲子園で、または新チームとして動き出す球児へのメッセージについてお伺いしてきました。


早実時代

早稲田大学 後藤 貴司選手 | 高校野球ドットコム

スタッフ(以下「ス」)早稲田実は勉強も頑張っているというイメージがありますが、その辺はどうですか?

後藤貴司選手(以下「後」):今もそうですが、高校のときから学校の方針として文武両道とありますので。スポーツクラスもないですし、僕もスポーツ推薦で入りましたが一般生と一緒だったのでよく早朝の補習をよくしていました。テストの期間中なんかはクラブハウスに寝泊りして、夕方から夜までは野球をして、夕食後は勉強をしていました。練習はそんなに厳しいほうではないと思います。平日だったら3時間くらいですし。

「ス」:高校時代に一番伸びた時期は?

「後」:高校の2年から3年の秋です。

「ス」:伸びた要因はなんだったと思いますか?

「後」」:それまでは量をこなしていればうまくなれるかなと考えていたのですが、ノックやバッティングなど一つ一つの練習を考えてやるようになって見方が変わっていきました。

「ス」:量から質への転換ですね。後藤選手の最後の年って甲子園の決勝だけでなく、それまでもすごい試合を勝ち抜いていきましたよね。

「後」:奇跡ですよね。 西東京は日大三に勝たないと絶対甲子園に行けないと思っていたので、そこを倒すことを目指してやっていました。日大三の荒木をどう抑えるかとか・・・。

「ス」:1戦ごとにチームが強くなっていった感覚は?

「後」:ありますね。全国制覇をしてやろうという考えではなく、目の前の試合をどう勝つかと考えていたので先は全然見ていませんでした。そうしたらいつのまにか準決勝、決勝に来ていたという感覚でした。


2006年夏 初の全国制覇へ

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「ス」:その中で一番思い出に残っている試合は?

「後」大阪桐蔭戦です。新聞の記事では斎藤佑樹対中田翔で注目されたりしていましたが、大阪桐蔭との試合を打って勝ったということが大きかったです。そこから皆の調子が上がって波に乗った感覚がありました。

「ス」:実はチームとしては打って勝てたことが一番皆の自信になったと。

「後」:そうですね。

「ス」:当時のチームはどんなチームだったんですか?

「後」:守り勝つ野球をチームとしてずっとやっていました。練習もノックが一番長かったです。その分、打撃が課題のチームでした。

「ス」:特に守備で時間を割いたのはどんな練習でしたか?

「後」:外野との連係プレーや、基本をとことんやり続けました。打球によって皆が考えて判断しそれが一致した上で連係しなければならないと思うので、そこを目指して練習していました。だから守備には自信がありましたね。得点圏にランナーがいても0点で抑えられると、焦りはありませんでした。守りながら攻めている感じです。

「ス」:高校時代はやりきった感覚はありました?

「後」:正直燃え尽きました(笑)。


大学に入って上達した守備

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「ス」:高校時代から大学でやろうと決めていましたか?

「後」:決めていました。だけど、終わってから1回野球やりたくないなとも思いました。またキャッチボールするまでに1ヶ月くらい時間がかかりました。

「ス」:大学に入って4年間、理想どおりやっていくことが出来ましたか?

「後」:いかないです。全国制覇してキャプテンでショートをやって、大学で活躍するのが当たり前だろうという考えがありました。打って当然というのがあったり、バットも変わったり、自分の中で壁もあったりしたので、ずっと迷っていましたね。

「ス」:今は?

「後」:迷いはないですね。良い意味でプライドも捨てることができました。

「ス」:大学4年間を振り返ってみると。

「後」:自信がありませんでしたね。だからバッターボックスにはいっても全部見てしまったり、打とうと思っても手が出なかったり、メンタルの面でやられてしまっていました。

高校のときはメンタルトレーニングをしていたんです。良いプレーをイメージしたり、ノリのいい音楽を流して皆で踊ったり。東海大学の高妻さんにメンタルトレーニングをしてもらいました。メンタルでは高校3年生のときがピークでしたね。甲子園で優勝するまで絶対勝てるイメージしかなくて、負ける気がしませんでした。

「ス」:なるほど。では自信のある部分は?

「後」:今は守備ですね。特に球出しです。捕ってから投げるまでのスピードや、スローイングとかに自信があります。

「ス」:それではグラブもこだわりがありそうですね。

「後」:そうですね。僕はグラブは軽くて薄いのが好きです。ハンドリングしやすいし、軽いとさばきが楽になるので。あとはフィット感です。皆グラブから人差し指出したがるけど、自分は指を全部入れます。手の感覚を大事にしています。

「ス」:守備を上達するために量もこなしましたか?

「後」:単純に基本を教えてくれる指導者がいるのかどうかというところもあるかと思いますが・・・。守備を指導してくれた広岡さんが守備はやればだれでもうまくなるって仰っていました。その広岡さん(※OBの広岡達朗さん)には身体の使い方を教えてもらいました。正直、高校3年生のとき守備にすごい自信があったのですが、今となっても当時何やっていたんだろうと思うくらい変わりました。 今の方がレベルが違うというか。

「ス」:基本の徹底。これが上達に繋がるのですね。では、これからの目標は?

「後」:野球をやっているうちはプロを目指したいと思っています。


球児へのメッセージ

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「ス」:大学でも野球を続ける高校生へアドバイスをお願いします。

「後」:高校まではそんなに考えなくても自分のポテンシャルやセンスでどうにかなっていたかもしれないけど、大学や社会人では考えてプレーしないと通用しないと思います。筋トレをどう実際のプレーにつなげるかなど、考えることが大事になってくるのではないかと思います。

「ス」:後藤選手は考え方の切り替えはうまくいきましたか?

「後」:バットとかが変わったりして、今までのものが通用しないってわかったので・・・。監督やコーチの指導を参考にしながら、とにかく良い選手の真似をすることから入りました。なんでこういうバッティングしているのか考えたり、聞いてみたりして自分に合うものを選んできました。

「ス」:それでは最後に球児にメッセージを頂きたいのですが、まずはこれから甲子園で戦う選手達へお願いします。

「後」:全国制覇を目標にくると思うけど、目の前の試合を勝たないとそこには行けないので1試合ごとの積み重ねを大事にしてください。

僕たちは「今を大切に」というチームスローガンがあったのですが、一投一打をいかに集中して大切にする積み重ねが勝利につながって、最終的に優勝になります。だから目の前のプレーを大切にしてほしいです。

「ス」:続いて、新チームで頑張っている球児達へメッセージをお願いします。

「後」:僕が2年生のときは夏に斉藤が日大三に打たれて負けて、新チームにはその悔しさを経験した選手が多く残りました。だからその悔しさをばねに冬を乗りこれば甲子園にいけると思いました。だから新チームでキャプテンになって、最初のミーティングでそれを何とかして伝えたくて泣いてしまったんです。そのくらい、やればできると信じていました。だから今やっていることを信じて頑張ってほしいです。

「ス」:泣いてでも伝えたかったことは伝わりましたか?

「後」:伝わったかどうかはわかりませんが・・・。僕は口で話して引っ張るより、プレーで引っ張っていくタイプでしたので。皆がキャプテンという意識があったと思います。

「ス」:ありがとうございました。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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