中京大中京vs豊橋東
![](/images/report/aichi/20100725003/photo01.jpg)
HRを放った磯村と迎える中京大中京ナイン
連覇を狙う中京大中京、盤石の試合運びで8強進出
昨夏の全国優勝校・中京大中京がここへ来て万全の形を整え始めた。
先発左腕の浅野は初回、内野安打は許したものの併殺とし、結果的に3人で抑える上々のスタート。そしてその裏、1死一三塁から主砲磯村が左翼スタンドへ目の覚めるように3ランを放って先制する。ファウルで粘りながら、自分の打ちたい球を待って、内角やや高めだったが、ドンピシャリのタイミングで運んでいった。昨夏の甲子園では全国制覇メンバーで中軸を任されていたが、その後秋から春にかけてフォームを模索していくらか苦しんだところもあった。しかし、最終的に自分で一番しっくりいくステップを見つけて、本来の打撃が戻ってきたようだ。
この磯村の一発が中京大中京に勢いをつけた。
この回、堀井のタイムリーでさらに1点を追加すると、2回にも1死三塁から三番森本の中前打で5点目。そして、3回にも1死満塁から一番小木曽の右前タイムリー打や押し出し、岩井川の中前タイムリー打などで5点を追加した。わずか3回で早々と10点差をつけ、勝負の行方を決定づけた。
浅野投手は4回を投げ、鉄壁の守備陣にも支えられてピンチもあったが無失点。5回は1番をつけた森本が一塁手からリリーフのマウンドに立った。2死から満塁ピンチを作ったが、最後は持ち前のストレートが内角低めに決まり三振に切って取った。
つい1カ月ほど前に、この夏を最後に勇退することが発表された中京大中京の大藤敏行監督。その後は今の1年生の進路を見届けるためにも総監督的な立場として残ることになっている。ただ、ユニホームを着てベンチに入るのはこの夏が最後となる。選手たちは、「そんな監督ともう一度甲子園へ行って全員で優勝旗を返そう」という気持ちでさらにまとまってきている。「ここへ来てやっと戦力が整ってきて、思うような形になってきました。とくに、中軸が打てるようになってきたのは大きい。ベンチもいい雰囲気になってきとると思いますよ」と、春先はケガ人もあったが、主砲に待望の一発が出て藤浪二塁手らも戻ってきたこともあって、大藤監督は攻守に安定感が出てきたと手ごたえを感じている。
5回コールドで散った豊橋東としては、力負けは否めないところだった。
それでも、毎回の5安打。2、3、5回と三塁まで走者を進めたし、押し出しこそあったものの、守りでもミスで自滅したという印象はなかった。点差こそ開いてしまったが、菅沼投手もよく投げていた。全国一の参加校となった愛知大会でベスト16にまで残ったチームだけのことはあるという印象だった。
(文=手束 仁)
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豊橋東 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||||||||
中京大中京 | 4 | 1 | 5 | 0 | X | 10 |
豊橋東:菅谷―河合 中京大中京:浅野、森本―磯村
本塁打=磯村(中)