早稲田実業vs早大学院
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勝利を喜ぶ早稲田実ナイン
41年ぶりの早早戦、早稲田実業が勝利!
普段なら「早」と表記される電光掲示板には「実」と「学」の文字。グランドの選手達もほぼ同一のユニホームのため、とても大会の公式戦だとは思えない光景になった。
早大学院が56年ぶりにベスト4入りを果たしたことで、西東京準決勝で41年ぶりに早稲田実と早大学院の兄弟校対決が実現した。先日の東亜学園戦に早大学院が勝利したとき、スタンドでは「これは準決勝も気合を入れて応援しないと!」とこの対決を楽しみにするOBの方々声が聞こえきた。まさにその通りの大応援団が駆けつけ、両校のスタンドは盛り上がりを見せた。とりわけ両校で同じ応援歌の「紺碧の空」は競うように大きな声で歌わる一方、どちらかのスタンドで歌い出せば球場の至る所で口ずさむ人の姿が見られた。
試合の方は2回に早稲田実が8番柿沼と9番内田の2連打で2点を先制、その後も得点を重ねた。早大学院は3回戦からの4試合をエース千葉が投げ抜いてきた。
さすがに疲れがあったのか東亜学園戦で見せた低めに丁寧に投げたピッチングのようにはいかなかった。しかし終わってみればここまで2ケタ安打で勝ち上がってきた早稲田実の打線が7安打と初めて1ケタ安打に抑えて健闘した。
試合後エール交換を終えたとき、早稲田実のスタンドから早大学院に向かって「紺碧の空歌って!」との声が上がった。戸惑っていた早大学院もその声が何度か続いた後に演奏を始め、それに合わせて早稲田実も歌いだした。兄弟対決は最後まで「紺碧の空」が歌われ、不思議な一体感で締められた。
(文=高校野球情報.com編集部)