西日本短大附属vs東福岡
![](/images/report/fukuoka/20100724001/photo01.jpg)
歓喜する西日本短大付ナイン
タフネス左腕が投げ抜き、6年ぶり5回目の優勝
緩急を巧みに操る西日本短大付の背番号1・森達也、力強いストレートが持ち味の
東福岡の背番号11・大賀健一。タイプの異なる2年生左腕の投げ合いで福岡の最終決戦が始まった。
両左腕とも、立ち上がりからテンポのいいピッチングで順調な滑り出しをみせた。
試合が動いたのは3回裏の西日本短大付の攻撃。中前安打で出塁した田形勇也を塁上に置き、2番・堤寛太の放った打球は平凡な遊ゴロ。しかし、遊撃手・石橋琢郎の送球が高く、一塁手のグラブを掠める間に田形がホームイン。西日本短大付が幸運な先制点をもぎ取った。
その直後の4回表、
の7番・大賀健一が右前安打を放った瞬間、同点か!?と思われた。
しかし、西日本短大付の右翼手・キャプテン鹿野和大が矢のような好送球で、ホームへ滑り込んだ山口晃平をクロスプレーでタッチアウトに仕留めた。
「流れとしては相手のミスから先制できたので、守備から流れをつなげたことは大きかった(鹿野)」。
このキャプテンのワンプレーで一気に流れを引き寄せた西日本短大付。
勢いに乗ったナインは、灼熱の北九州市民球場でさらに躍動した。6回、6番・奥井健太郎のスクイズと8番・田形勇也の三塁キャンバスに当たる幸運な二塁打でこの回、2点を追加。さらに8回にも田形が左前へ適時二塁打を放ち、試合を決定つけた。
西日本短大付の2年生エース・森達也は、緩い変化球を巧みに操り、
東福岡打線を翻弄。9回2死から連打を浴びたが、最後は三振で締め、5安打完封。同じ2年生左腕に投げ勝ち、福岡の頂点に君臨した。
福岡大会全7試合を投げ抜いたエースは「疲れもあったけど、バックが守ってくれているので、打たせるピッチングができました。今日の自己採点は100点満点です」と満面の笑みをみせた。特にこの猛暑の中、5回戦から決勝まで5日間で4試合を投げ抜いたタフネスぶりには圧巻だ。
タフネスエースといえば、同校の大先輩で福岡大会から甲子園決勝までを投げ抜き全国制覇した森尾和貴投手を思い出す方も多いだろう。
そして「甲子園では、予選(福岡大会)同様、ピンチでも冷静に戦い、(甲子園という)特別な意識はいらない。今までどおりやりたい」と力強く語るキャプテン鹿野ら3年生が生まれたのが、平成4年。
なんと、その年に森尾投手を擁した西日本短大付が全国制覇しているのだ。
“タフネスエース”に“西短が全国制覇した年に生まれた3年生”
なにか匂いが漂うだけでは終わらない――。
“西短”は、18年ぶりの深紅の大優勝旗へ向け、聖地へ乗り込むつもりだ。
(文=PN アストロ)
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東福岡 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||||
西短 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | X | 4 |
東福岡:大賀-片山 西短:森-金子
二塁打=田形2(西)