試合レポート

足立学園vs都立科学技術

2010.07.04

2010年07月04日 明治神宮球場  

足立学園vs都立科学技術

2010年夏の大会 第92回東東京大会 1回戦

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吉本(足立学園)

これは掘り出し物か!? 足立学園の吉本祥二

帝京戦が終わり、さっと観客が引いた第3試合目。しかしこの試合、掘り出し物といえる投手が現れたのだ。吉本 祥二。足立学園の先発投手である。この投手に目が留まったのは試合前のキャッチボールであった。身長186センチ体重75キロのすらっとした投手体型にまず目が留まり、そして軸のバランスを意識し、しなやかな腕の振りをしている姿を見て、これは面白い投手かもしれないと思わず呟いてしまった。
やはりこの投手、素晴らしい素質を持った投手であった。しなやかな腕の振りから繰り出すストレートは、快速球といえる切れ味。スピードは隣で測っていた偵察部員によると常時135キロ前後・マックス139キロを計測していたようだ。体重に乗ったときのストレートは素晴らしく、それこそ140キロを超えているようなボールが数球あったと思う。速球だけではなく、120キロ前後の縦横のスライダー、100キロ前後のカーブのキレも良く、コントロールも纏まっているし、クイックも1.2秒台と総合的にまとまっている投手で驚きであった。体が華奢なので、体ができれば、非常に面白い素材といえそうだ。気になったのは非常に真面目そうな表情で、強豪校と対峙したときに自分の投球ができる精神的な強さを持ち得ているかどうか注目してみたいところだ。

さて試合は足立学園のワンサイドゲームで進んでいった。初回に4点を先制し、二回に5点を入れて、序盤で9対0と大きくリード、3回は無得点に終わったものの、4回に3点を入れて、12-0として、5回の表。足立学園はここまで無安打10奪三振に抑えている吉本に代えて、エースの坂田昌隆(3年)を投入する。坂田はオーソドックスな右投手。バランスの良いフォームから投げ込む直球は常時135キロ前後・マックス139キロを計測。速球の威力・キレは吉本に比べるとやや劣るが、中々の好投手だ。坂田はあっさりと都立総合技術打線を退け、5回コールド勝ちを収め、二回戦に進出した。
足立学園は想像以上に好チーム。坂田、吉本の二枚看板はこのチームの大きな売りで、またノックからきびきびとした動きを見せ、全力疾走を心掛けていた。チーム紹介によると礼儀・挨拶を徹底しているチームのようで、野球以外の姿勢を大事にしていることが試合中から伺えた。やや打撃が雑な印象で、これからの戦いで打撃の精度を仕上げていくのが課題だ。打線と投手陣が噛み合えば、修徳を脅かすチームになるのではないだろうか。足立学園は。

12個のアウトを取った都立科学技術のスタート
都立科学技術は0-12とコールド負けに終わった。ヒットも1本も打てないで終わった。確かに力の差は歴然であった。彼らの身のこなし、ユニフォームの着こなしを見ると、まだ本格的に野球をやっていない選手のように思える。選手たちはあっという間に終わったのかもしれない。しかし彼らは立派に12個のアウトを取った。それだけでも評価できるのではないだろうか。この悔しさを糧に部員10人が目覚めて、本気で野球に打ち込むことができるか注目してみたい。彼らのスタートはこれから。来年は堂々とした姿でグラウンドに現れ、立派に野球をしていることをひっそりと期待したい。

(文=高校野球情報.com編集部)
(写真img03~img08=鈴木崇

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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