試合レポート

東京実業vs都立小岩

2010.07.04

2010年07月04日 明治神宮球場  

東京実業vs都立小岩

2010年夏の大会 第92回東東京大会 1回戦

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山下(東京実)

東京実業 7回コールド勝ちで2回戦進出!

第92回高校野球選手権大会東東京予選は、本日から開幕した。雨が心配されたが、晴天となり、神宮球場の1試合目・東京実業対都立小岩の試合は予定通り9時に試合開始した。

1回の表、都立小岩の攻撃。1番磯田哲(3年)は見逃し三振。2番小室弘輔(3年)はレフトフライ。3番細矢昂(3年)はショートゴロで三者凡退の無失点に終わる。1回の裏、東京実の攻撃。ワンアウトから2番福田航也(3年)がレフトオーバーのツーベースを打ち、ワンアウト二塁のチャンスを作る。ツーアウト三塁となって、4番伊計郁(3年)のライト線二塁打で東京実が1点を先制する。そして5番山北真平(3年)もライト前ヒットで続き、2点を入れる。
2回の表、都立小岩は三者凡退に終わる。東京実の先発・山下 航平(3年)は右のオーバーハンド。テークバックの大きいフォームから投げ込む直球は常時130キロ前後でマックス138キロを計測。力強いストレートに、時折投げる縦のスライダーがはまり都立小岩打線を抑えていく。

 2回の裏、東京実打線が小岩の先発余東立(3年)を捉える。先頭の田邉が四球を与え、8番石井悠貴(3年)にも四球、9番山下にバントを決められて、ワンアウト2,3塁とされる。ツーアウトになったが、2番福田にレフト線の二塁打を打たれ、4対0。そして3番梶山にライトフェンス直撃の二塁打で5点目。東京実業が5対0と大きくリードする。都立小岩は投手交代。左サイドハンドの北島駿一(3年)を投入する。

 5回の裏、東京実はワンアウトから5番山北がレフトオーバーのツーベースを打つ。山北はこれで3打数3安打の大当たり。6番草場がセンターオーバーのツーベースで6点目。そして7番の田邉もライト前ヒットで続き、7対0とする。

 ここまで好投していた山下だったが、消耗度が高いテークバックの大きいフォームということもあって、球速、威力、コントロールが落ち始める。9番の須藤にセンター前ヒットを打たれ、1番磯田にもセンター前ヒットを打たれ、ノーアウト1,2塁のピンチ。ここで山下は降板。左腕の田澤翔平(3年)を投入する。田澤はピンチを切り抜け、都立小岩の追撃を阻んだ。

 6回の裏、都立小岩は北島から右腕の鈴木聖也(2年)にスイッチ。鈴木はオーソドックスな右投手。東京実打線はいきなり1番の岡田がレフト線の二塁打を打つ。2番の福田がバントで送り、3番梶山がライト前タイムリーで8点目。
7回の表、都立小岩はワンアウトから余がセンター前ヒット。ツーアウトとなったが、8番立嶋凌(3年)がレフトへ大飛球。レフトが目測を誤り、外野の頭を越えた。一塁走者の余は一気にホームイン。小岩が1点を返し、一矢を報いた。9番鈴木はレフトフライに倒れ、ゲームセット。東京実が7回コールドで二回戦進出した。

 東京実は小柄な選手が多いものの、主将梶山を中心に野球ができる選手が多い。センスを感じさせる守備に好打を見せる梶山、小技と快打を兼ね備えた2番福田、思い切りの良い打撃をする捕手の山北とキーマンとなる選手がいる。走塁、守備、バントをきっちりやる。スイングは粗いものの、しっかりと振り抜けるのは好感がもてる。外野守備に課題が残るものの、まとまった良いチームであった。エースの山下はそれなりの好投手であるが、消耗度の大きいフォームなので、長いイニングを保つタイプではなく、左腕の田澤にうまくつなげられるかが鍵となりそうだ。東京実都立桜町高校(12日 神宮球場14:00)と対戦する。

(文・写真=高校野球情報.com編集部)
(写真img03~img11=鈴木崇

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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