日工大駒場高vs都立北豊島工
軟式から硬式へ転向の都北豊島工業、硬式での公式戦初勝利ならず
硬式野球部として初の公式戦となった都北豊島工の先発は背番号10の1年生左腕の桑田。
対する日工大駒場の先発は背番号2の3年生の中村。初回は両校三者凡退と共に無難な立ち上がり。3回表北豊島工は主将佐藤と共にもう1人の3年生猪股のツーベースが出るも後続が続かず無得点。
その裏、日工大駒場の打線が爆発。連続安打で一気に5点先制。その後も攻撃の手を緩めなかった日工大駒場がサヨナラコールド勝ちで2回戦進出した。
2回戦は13日(予定)神宮にて都立大島海洋国際と対戦する。
昨秋、軟式から硬式に移行して1年生が入部するまでは5人で練習をしていたという北豊島工。
練習では25歳の大坪監督もランナー役を務めるなど苦労もあったが、初の公式戦は結果以上の経験になった。
チームでたった2人の3年生で、この日チーム唯一の安打を放った猪股は、「球場全体が思ったより大きく感じてお客さんも多く戸惑ったが、軟式では味わえないものがあった。練習試合では打てなくてチームに迷惑を掛けた分、ツーベースが打てて良かった。真芯を喰った感じは軟式のそれとはやはり違うものがあった」と充実感を見せた。
そしてもう一人の3年生主将の佐藤は、「やりたかった硬式で試合ができ、試合には負けて悔しかったが全力を出すことができた。進学希望なのでこの先も野球を続けたい。」と意欲を見せ、また主将らしく「1年生が多いので基本からしっかり練習して来年に繫げてほしい」と後輩に想いと今後の課題を託して球場を後にした。
92回全国高等学校野球選手権大会東東京大会1回戦。北豊島工の歴史は始まった。
(文=高校野球情報.com編集部)