神島vs向陽
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近畿大会進出を決めガッツポーズする虎伏(神島)
神島29年ぶりの近畿大会出場
9回裏、神島のエース・虎伏大輔(3年)は最後の打者をライトフライに打ち取ると大きくガッツポーズを見せた。ベンチからはまるで優勝したかのような喜びを見せる選手たちがマウンドに駆け寄った。優勝した1981年春以来の近畿大会出場を逆転でもぎ取った。
相手は昨秋の県大会準決勝で敗れた 向陽 。立ち上がり、中瀬学監督は「相手を意識しすぎたのでしょう」と話す通り、あっさりと先取点を許す。2回にも追加点を許した虎伏。しかし、最少失点で食い止めたことが、徐々に試合の流れを取り戻すきっかけになった。
この試合の流れを象徴する場面が7回裏の攻防。 向陽 はヒットと死球で無死1、2塁。石谷俊文監督は当然のように送りバントを指示するが、8番の藤田達也(3年)がこれを失敗。結局無死のチャンスで追加点を入れることができなかった。
「このときから嫌な予感がしてました」と話した石谷監督。
神島としても1点差で粘っていた終盤の失点を防いだことが、反撃の糸口になると感じていたのだろう。
9回表、神島は先頭の3番上中涼平(3年)が強烈な二塁打を放つ。この一打が沈着冷静に投げ続けていた 向陽 のエース・藤田のリズムを狂わした。1死2、3塁とチャンスを広げた神島は打席に粘投していたエースの虎伏が立った。
カウントは2-3。藤田が投げた7球目の直球を弾き返すと打球は弱いながらもセンターへ。二者が生還し一気に逆転。虎伏は塁上で喜びを爆発させた。
昨秋のリベンジを果たした神島。近畿大会の前にまず、王者・智辯和歌山に挑む。
(文=松倉雄太)
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