高知小津vs伊野商業
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中山健太投手(高知小津)
小津、夏を見据えた完封リレーで準々決勝へ!
今年も恒例の「高知県高等学校体育大会・硬式野球の部」が5月22日から3日間(雨天による未消化試合は打ち切り)の日程で開幕した。
まずは読者のみなさんのために今大会について説明しよう。
この「高知県高等学校体育大会・硬式野球の部」は高校スポーツの祭典である全国高校総合体育大会(今年は8月上旬に沖縄県で開催)予選を兼ねる高知県高等学校体育大会と同日程で開催される高知県内完結の公式大会。新人大会、秋の高知県大会・四国大会と春の高知県大会の勝利ポイント順によるシード7チーム(高知、明徳義塾、岡豊、高知商業、高知小津、須崎工業、土佐)と予選を勝ち抜いた9チームによる計16チーム参加で優勝が争われる。
高知県は上記大会に加え、春季四国大会、最後にこの大会の勝利ポイントを加えた数値によって夏の高知県大会シード権の行方が決するため、特にシード権ボーダーライン上の学校にとっては決して軽視することができない真剣勝負の舞台であり、一方で各校の1年生や新戦力が公式戦デビューを飾る舞台としても高知県高校野球ファンの注目を集める大会である。
さて、高知市営球場での第1試合では 伊野商業 と 高知小津が対戦。現在、 高知商業 (8ポイント)と夏の第4シード権を争う高知小津(6ポイント)であるが、この試合における先発は2年生エース山村光司ではなく、新人戦、秋季県大会とけがに泣かされ、現チームになってから公式戦の登板がなかった3年生右腕の中山健太であった。
「夏の連戦では山村1人ではもたないので4~5イニング投げられるようになってくれれば」という西内一人監督の中山に託した想い。はたして中山はその期待をはるかに上回る働きを見せた。投げては5イニングを3安打無失点、打っては4回までわずか1安打に抑えられていた黒岩悠から先制のタイムリーヒット。6回から中山を引き継いだ山村も荒削りなピッチングながら後続を断ち、高知小津は夏のシード権獲得に望みも残しつつ、夏への収穫も得る一石二鳥の勝利で、見事に県総体準々決勝へ駒を進めたのであった。
(文=寺下 友徳)
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