智弁学園vs青翔
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岩本(智弁学園)
智弁学園の強みとは!
指揮官の言葉に、確かな手ごたえを感じた。
「先週の試合が2-1の試合で、あんなんやったからね。この1週間は、このチームは大きいんは打てないんで、強い打球を打って、走る。そいうのを徹底してやってきた。まだ1週間やけどね、ことしのチームはこういう野球が合っていると思う」。
派手なやつはいない。身体の小さな選手ばかりがスタメンを連ねるが、とにかく、コツコツつないでいく。それが今年の智弁学園にみた印象である。フライアウトが少なく、打者の間を抜いていこうという姿勢が彼らの戦いぶりから見て取れるのだ。
1回表に5連打で一気に4点を先取すると、2回には8安打を集めて、7得点。その後も着実に得点を重ねて、計21得点。5失点もあったことは今後の課題であるが、こと、攻撃面に関して言えば、ホームランなしの23安打11盗塁の攻撃力は見事というほかない。
とはいえ、彼らの良さはそれだけではない。昨日のリポートでも、カバーリングを怠らない姿勢のことを書いたが、智弁学園もまた見事だった。
「カバーリングせんやつは、替えるからね。僕も、社会人時代に入った時は、チンタラやってて、替えられましたけど、その重要性を感じるようになりました。1年生はこれからやけど、必死にやってんちゃいますか」。
つなぎにバッティングを徹底するスタイルとカバーリングを怠らない姿勢、さらには一塁までの全力疾走も彼らの持ち味。天理がダントツ優勝候補といわれる中、智弁学園の存在は決して忘れられるものではない。
(文=氏原英明)
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