試合レポート

春日丘vs誠信

2010.04.24

2010年04月25日　小牧市民球場

春日丘vs誠信

2010年春の大会　県大会　3回戦

力投する田代(誠信)

延長11回、田代君の好投に誠信打線報い切れず。

　春日丘が延長11回に満塁から四番浜崎君の一塁手のミットをかすめる強襲安打でサヨナラ勝ちとしたものの、試合としては誠信の田代君の好投が光った。それだけに、誠信としては惜しい試合だった。
田代君は右サイド気味の手の出方で、切れのいいスライダーを軸にした投球の組み立てもよかったし、強気に投げ込んでいく度胸もよかった。決して体は大きくはないが、バネがあるという感じで、ストライクゾーンを巧みに使いながら、ぎりぎりのコースを突いてきていた。

誠信にとって悔やまれるのは４回の守りだ。１点リードしていたのだが、この回１死一塁から平凡な外野飛球を落球してしまい、それから伊藤大君の左中間二塁打を含めて３本の安打を集中されて４点を失うことになった。
それを、誠信はじわじわと返していき９回には２死走者なしから滝沢君が四球で出ると、四番の代打として登場した浅野君が、澤田英二監督の起用に応えて右中間を抜く三塁打を放って同点としている。試合の流れや勢いとしては、誠信に傾いたと思われる展開だった。
実際、10回は失策と内野安打で２死ながら一打で突き放せる状況を作り出し、11回も１死後三番滝沢君が中前打して好機を作りかけたものの、あと一本が出なかった。

そしてその裏、１死一塁からバントの悪送球で二三塁としてしまい、満塁策で何とか凌ごうとしたのだが、浜崎君に打たれてしまったのだ。

誠信としては、試合内容からは反省点も多いであろう。しかし、田代君の歯切れのいい投球は十分に印象づけてくれた。ユニホームは鮮やかな青のデザイン文字で「ＡＫＧ」と書かれているが、これは母体である学校法人愛知江南学園のイニシャル文字である。県内では至学館や菊華、誉などに並んで第三勢力としての存在を示す仲間に入りつつあるといっていいだろう。

また、私学４強に続く第二勢力の筆頭格といっていい春日丘は苦しみながらも何とか８強入りして夏のシード権を獲得したことで、存在感と力を示したといっていいだろう。先発のスラリとした長身投げ下ろしの松本君、７回途中からリリーフした力投型の小林君と投手もそれぞれ力のあるところを示していた。

(文=手束仁)

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