流経大柏vs県立柏
流経大柏は何が有名と聞かれたら大抵の人が、ラグビーかサッカーを答えるだろう。確かにラグビーはインターハイの常連であり、サッカーは2007年度の第18回ユース選手権、第86回全国高等学校サッカー選手権大会で優勝を果たしており、すっかり全国で有名な学校になった。野球部も強化に取り組んでおり、昨年の県大会ではベスト4に進出した。今年はPL学園、横浜といった強豪校と練習試合を組み、全国レベルのチームの実力を肌で感じてきたようだ。そして練習の成果を試す春の公式戦がやってきた。初戦の相手は県立柏。県立柏が先攻で試合が始まった。
流経大柏の先発寺本は背番号11の右投手。寺本は目測130キロ台の力のある直球に、スライダー、縦スライダーを交え、初回を無失点に抑える。
対する県立柏の先発増田はオーソドックスな右投手。目測120キロ台のストレートに、横に曲がるスライダーをコンビネーションで勝負していく投手だ。流経大柏は増田に襲いかかる。1番の浅沼京佑は右中間を破るスリーベースを放ち、3番榎本のタイムリーであっさりと先制。そして4番飯野の内野ゴロの間に1点を追加し、2-0とする。
2回の裏になっても、流経大柏の勢いは止まらない。ワンアウト1,2塁から2番川久保俊がレフトオーバーツーベース。一塁走者の浅沼も俊足を飛ばし、ホームイン。これで4対0。5番横山のショートゴロ、6番中島の犠牲フライで追加点を入れて、6-0と大きくリード。早くも流経大柏が主導権を握った。
3,4回にも1点を追加し、8-1と迎えた6回の裏。この回先頭の飯野がしぶとくライト前ヒット。5番神山がバントを送り、6番中島がフォアボール。ワンアウト1,3塁から7番岩野がレフト前ヒットで、2点追加。ツーアウトとなって途中出場している武井がライト線の二塁打を放ち、岩野がホームイン。流経大柏が6回コールド勝ちを収めた。
このチームは何が売りかというと走塁だろう。選手のベースランニングをみていると、余すことなく、ダイヤモンドを駆け抜けている。中でもうまいのはトップバッターの浅沼。足が速い上に、ベースランニングに無駄がなく、スライディングしてからの加速が速い! そしてこの試合では4安打をマーク。右、左に打ち分けるバットコントロールの良さを見せつけ、チャンスメイクに徹した。脅威の核弾頭だ。走塁だけではなく、大振りしないコンパクトな打撃、動きの良い守備と攻守ともに洗練されている。投手陣の層も厚く、総合力が高いチームだ。春季大会では上位に食い込めるだけの実力を持ったチームというのは間違いないだろう。
柏は序盤の大量点により防戦一方。5回にゲッツー崩れの間に1点を返すのがやっとであった。
(文=高校野球情報.com編集部)
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柏 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 6 | |||||||||
流経大柏 | 2 | 4 | 1 | 1 | 0 | 3X | 11 |
柏:増田、吉田 ― 山田 流経大柏:寺本 ― 飯野