明治神宮野球野球大会を振り返って
第5回 第39回明治神宮野球大会を振り返って 2008年11月30日
![明治神宮野球野球大会を振り返って | 高校野球ドットコム](images/clmn/zenkoku/20081130no05/photo01.jpg)
8-6。8回の追加点が、関東地区代表・慶応義塾の優勝を決めた。今年の明治神宮大会も毎試合にドラマを感じ、各地区の代表が来年の春の選抜大会を期待させ、予感させてくれる内容を繰り広げてくれた。球児の声が朝から響き渡った神宮での戦いを、各地区代表のダイジェストから振り返ってみよう。
まずは、今大会を優勝で決めた慶応義塾。関東大会以上にチーム全体から勢いを感じ、エース白村君を欠きながらも、チーム全体のまとまりが全試合から感じることが出来た。また、準々決勝、準決勝での明君、瀧本君両投手の活躍は、今後春の選抜大会に向けての好材料とも言える。終始笑顔の見られる場面が多かった慶応義塾は、来年の春の選抜大会でも十分期待を持たせてくれるだろう。
その慶応義塾に惜しくも負けてしまった近畿地区代表・天理高校であったが、激戦近畿大会を勝ち上がって来た強豪校の実力を十分に発揮出来たのではないだろうか。2点リードを許し、9回の裏に同点。延長12回の裏には、同点の勢いから逆転サヨナラ勝利を決めた四国代表西条との準決勝が、彼らの底力と粘り強さを証明した。春の選抜大会、彼らがその力をどれだけ甲子園の場で発揮するか注目したい。
準決勝で敗退した北海道代表・鵡川、四国地区代表・西条も第一試合、準々決勝から各地区の代表に相応しい実力を十分に発揮してくれた。鵡川は1回戦、北信越地区代表・日大文理相手に2,3,4回で10得点。準々決勝の東京都代表・ 国士舘との対戦でも、1,2回で5得点といった大量得点で、会場を大いに盛り上げた。打線の破壊力は全国屈指である。同じく西条もエース秋山君の力投で、一回戦中国地区代表・倉敷工業を、わずか3安打完封で抑えると、準々決勝もプロ注目九州地区代表・清峰高校今村君を攻略し、ベスト4に勝ち上がった。両校とも、それぞれチームとしてのカラーが発揮され、春に向けての調整次第で、まだまだ実力を挙げてきそうである。
惜しくも初戦で敗れた4チーム中国地区代表・倉敷工業、北信越地区代表・日大文理、九州地区代表・清峰、東京都代表・ 国士舘は、今大会で十分に実力を発揮することには至らなかった。しかし選抜への課題も見つかったはず。春はどんな戦いをみせてくれるのか。全ての高校が、今大会で見せた結果に満足はしているわけではいないだろう。だが、春に迎える選抜甲子園大会は、すぐにやってくる。この大会の経験が、春に待ち望む甲子園での戦いを大いに盛り上げることを期待したい。
明治神宮野球野球大会 | 優勝 | 関東地区代表 慶応義塾 |
---|---|---|
準優勝 | 近畿地区代表 天理 | |
ベスト4 | 北海道地区代表 鵡川・四国地区代表 西条 |