福岡ソフトバンクホークス 中村晃選手
第23回福岡ソフトバンクホークス 中村晃選手 2008年11月25日
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第23回独占インタビューは福岡ソフトバンクホークスの中村晃選手(帝京高出身)です。
秋のキャンプ地・宮崎にて、高校時代のエピソードや球児へのメッセージ、プロ1年目についてなど語って頂きました。
プロ一年目を振り返って
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スタッフ(以下「ス」) 今年からプロに入団して、ちょうどシーズンを終えたわけですが、1年間をどう振り返りますか?
中村選手(以下「中」) 思ってたよりはあまり上手くいきませんでしたね。特にバッティングの面で。もうちょっとできるのではないかと自分では思っていたんですけど…
ス なるほど。それを踏まえて今回のキャンプに取り組まれていることと思いますが、課題というのは何かありますでしょうか?
中 やはり、キャンプでの課題はパワーアップです。周りの先輩を見てると、飛ばす力がもの凄くあります。できるだけ遠くに飛ばせられるよう努力しています。キャンプではシーズン中なかなかできないウエイトや走り込みを重点としてパワーアップを図っています。今シーズンの最初から半ばぐらいまでは全然パッとしない成績でした。それでも8,9月になると慣れてきて、成績も少し上がってきたんですけど、もっと良くするためにはパワーが必要かなと思っています。
ス では、中村選手がこの1年間を通して、プロでも通用したなと思える部分はありますか?
中 バットに当てることだけは通用したと思います。僕は三振が少ないので。だからこそ、パワーがついてくれば成績もあがってくるのではと思います。
ス なるほど。今回のキャンプでは途中からA組に昇格しているわけですが、やはりA組で得ることって多いのではないですか?
中 もちろんです。川崎さんや松田さんといった1軍でバリバリ試合に出ている人と一緒にできるわけですから、練習に取り組む姿勢などはすごく勉強になります。
ス では、今回のキャンプを通して、2年目の中村選手のイメージはもうすでに湧いて来ているのでしょうか?
中 はい、大体は湧いてきてますね。早い段階で1軍で活躍できるのがベストです。僕自身は、来年1軍である程度出場して、再来年勝負したいと思っています。
ス なるほど。では将来的にはどんなプレイヤーになりたいですか。
中 将来的には、岩村選手のようにスピード、パワー、そして確実性を備えた選手になりたいですね。
ス 大田選手や同期の選手も1軍で出場しています。
中 そうですね、やはり知っている人が1軍で投げているので、僕も負けてられないなという気持ちはありますよね。
ス 実は以前、このサイトで大田亜斗里選手(帝京-横浜ベイスターズ)に取材したのですが、大田選手の話では帝京高校時代、体をきちんと作れたのが良かったことだとおっしゃっていました。中村選手は、プロの練習にはすんなり入れたのではないですか?
中 そうですね、やはり知っている人が1軍で投げているので、僕も負けてられないなという気持ちはありますよね。
高校時代のこと
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ス その厳しかった高校時代60本ホームランを打たれた中村選手ですが、飛距離を伸ばすために高校時代に取り組んでいたトレーニングなどはありますか?
中 あんまり飛距離にはこだわっていなかったですけど…僕の場合はヒットの延長がホームランという感じのバッターだったんで。狙って(ホームランを)打つことは無かったですけど。
ス そうなんですね。高校2年の春はエースナンバーを付けていましたが、いつから野手に専念し始めたのですか?
中 僕は高校入ったときから野手でやるつもりだったんですけど、監督にピッチャーもやった方がいいと言われたので投げてました。でも、その2年の春で肩を痛めたのでピッチャーは辞めましたけど。
ス 帝京高校のグランドでも柵越えされていたんじゃないですか?
中 たまにありましたね。でも帝京高校のグランドってライトが狭いですからね。85mぐらいしか無いんじゃないですか。
ス ちょうど同期には、垣ヶ原選手(青山学院大学)と大田亜斗里選手(横浜ベイスターズ)などいい投手が揃ってましたもんね。
中 あの2人がいたら十分ですもんね(笑)
ス 次にフィジカル面についてですが、帝京の選手は他のチームの選手と比べて体つきがいいじゃないですか。よく言われている「三合飯」は1年生の時からずっと継続されてきたのですか?
中 高校1年の時は三合も食べていませんでした。でも、「三合飯」をやり始めたのが1年の秋ごろだったんで、それからずっと食べるようになりましたね。
ス そのおかげで体つきもひと回り大きくなったのでは?
中 そうですね。三合食べるのはきついですけどね(笑)
ス 大会会場に行くと、帝京の生徒達が大きなタッパーに白飯を詰めて、食べている姿が印象的です。
中 コンビニ弁当持っていくと、監督に怒られて、ちゃんと弁当作ってくださいって家に電話きますからね(笑)
ス すごいですね。食べることに関しては徹底しているわけですね。
中 そうですね。それとウエイトは1日おきぐらいにやってました。チームとしても、ウエイトと走る事と食べる事に関してはかなり徹底されていましたね。
ス 高校3年間でどれくらい体重が増えたのですか?
中 10〜12kgぐらいですかね。高校時代は今よりも太ってましたから。今は80kgぐらいですが、高校の一番多い時期で86kgぐらいありました。
ス それはいつ頃?
中 最後の夏ですね。ちょっと太りすぎました(笑)
ス でも最後の夏もかなりホームラン打ってましたよね(笑)
中 夏場動けなくてきつかったですけどね。
ス そうですか。ではどのくらいの体重がベストだと思いますか?
中 体重なら今ぐらいがベストではないでしょうか。でも結果として、筋力が増えて体重も増えるのであれば、それはそれでいいと思いますけど。
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ス プロに入って、筋力は上がりましたか?
中 どうなんですかね…ウエイトの量が落ちてますからね。高校時代のほうがいい身体していたと思いますけど。シーズン中は毎日試合でウエイトにあまり時間かけられないですから。いろいろ勉強しながらやってます。
ス なるほど。高校生のときにやっておいてよかった練習はありますか?
中 精神的にも、肉体的にも追い込まれるべきですね。肩身の狭い想いをして、やらされる練習でも一生懸命取り組んだらいいと思います。
ス 追い込まれることで、大舞台のプレッシャーにも打ち勝つことができますしね。
中 そうですよね。高校野球だったら一番大切なのは気持ちだと思います。
高校球児へメッセージ
ス 最後に、これからオフシーズンを迎える高校球児にむけてのメッセージをお願いします。
中 いまの時期の練習が一番きついと思いますが、そのつらさを乗り越えれば、春先にはいい結果が出ると思います。気持ちで負けないで頑張ってください!
ス お忙しい中、ありがとうございました。