三共スポーツ株式会社 渡辺さん 細野さん
第19回三共スポーツ株式会社 渡辺さん 細野さん2008年09月01日
![渡辺さん/細野さん](/images/intvw/zenkoku/20080901no19/photo01.jpg)
インタビュー
第19回独占インタビューは三共スポーツ(株)の渡辺さんと細野さんです。
三共スポーツ(株)さんは昨年、ロゴマークを変更しました。
新しいロゴマークの由来。そして物作りのこだわりについてお話を聞いてきました。
ロゴマークの変更について
スタッフ(以下 ス) 何故、従来のSPから新しいロゴマークに変更されたのですか??最近、メーカー各社さんもロゴマークの変更が多いですよね。
渡辺(以下 渡) SP自体、我々は会社のマークとして誇りを持っています。しかし業界全体の傾向ではあるのですが、長い年月同じマークを使うのは現在のユーザーからすると飽きがくると言うのがどうしても否めません。
その中で少しでも新しいSPをアピールしたいと考えていたところ、ちょうど一昨年、会社創立70周年を向かえ、それをきっかけにじゃあ、このタイミングで新しくしようと言うことで新しいブランドマークを作ろうと言う事になりました。
ロゴマークに対するこだわり
![](/images/intvw/zenkoku/20080901no19/photo02.jpg)
ス ロゴマーク制作にあたってこだわった事はありますか??
細野(以下 細) まず、SPは当時、非常にインパクトがあるロゴでした。というのも、一つのワッペンの中にSとPの二文字が入っているという事の例がなくて。そういうところで当時は良かったのですが、やはり年月と共にだんだんマンネリ化してきたんですね。なおかつSとPで力強さが当時はあったのですが、デザイン性にはやや欠けるものでした。そこで今回新しいロゴを作るに当たりSとPに読めなくて良い。とにかくマークにしたかった。そこに一番こだわりましたね。
ス なるほど。
細 制作にあったてはまず、社内公募をしたんですね。
その新しい商標ロゴマークをフリーハンドでいいので描いてくれと言うことで北海道から九州まで全社員に呼びかけました。そこで70ほど集まりました。次に第二段階でデザイナーに何十種類ものマークを作らせました。
この二つの過程を経て、集まったロゴマークを全社員に見せてランキングを付けてくれという事で人気投票をしました。
そして人気のあったロゴマークを、もう一回、ふるいにかけて、残ったロゴマークの中から再度どれが一番良いかを考え、選びました。そこであがってきたのが今のロゴマークですね。人気投票で一番高かったと言うこともありますし、やはりロゴの下の部分が長い事の安定感、文字が太い事の力強さ、斜めの傾きによるスピード感が決めてですね。
渡 そうですね。SPと決定的に違うのは、スピード感ですね。我々もデザイナーもスピードと言う部分にはこだわりましたね。08年のテーマもパワフル&スピーディーとうのがあり、こだわった部分ですね。
![細野さん](/images/intvw/zenkoku/20080901no19/photo03.jpg)
ス 商品の特徴は??
細 特にアルファディーマは強さと軽量化にこだわりました。今までとは野球の質が変わってきています。打球の速さであったりとか、そうですよね。今年の甲子園を見てもらってもお分かりのとおり、打者の体格・技術の向上があげられます。ホームランも何本も出てきていますしバッティングに力強さがでていますよ。
であれば、強い打球に対するグローブも軽快なフットワーク無しには追いつけませんしね。そこで少しでも扱いややすくする為に軽量化が一つのでテーマでした。また、グラブの背中に紐が一本、入っています。これは強い打球に対応する為ですね。
渡 今年もジャイアンツの豊田選手がグラブにボールが挟まってグラブごとトスした事がありましたよね。やはり強い打球だとそう言う事がおこりうるんですね。今の高校野球も我々が想像している以上に打球が早いですから。そいうい細部にもこだわっていきたいと思っています。やはり高校野球そのものの進化に対応するようにグローブも作っていかなければならないと思っています。
ス なるほど、野球の変化から軽さと強さを追求していったのですね。
ユーザーさんにメッセージを
![渡辺さん](/images/intvw/zenkoku/20080901no19/photo04.jpg)
渡 シュアプレイのブランド自体、以前に比べるとブランド認知度が今ひとつ弱まってきている感覚がありました。ただ物作りに関してはブランドマークに関わらず毎年毎年職人さんと知恵をだしながら意見交換をしながらよりクオリティーの高い物を作っています。プロ野球選手でしたら商売道具として、高校生でしたらやはり三年間しっかり使ってもらい自分の手と同じ扱いが出来る、そんなこだわりのアイテムとしてかわいがって頂ける物を作ろう!という思いでずっと続けてきています。
ですから、ブランドマークが新しくなったからといって急に物がすごく進化するというのではなく、物自体は毎年毎年少しずつ進化してきています。
ただ、それに勢いをつけたい。そういう意図の下にこのブランドマークをつけました。もっともっとシュアプレイは進化をしていくんだよ、という想いをユーザーさんには伝えたいですね。そういう気持ちで物作りにたずさわってきたつもりですね。
細 そうですね。メイドインジャパンの職人さんの技術力をもってクオリティーの高いグローブ作りを今後とも継続していきたいと思っています。ほんとに良いものをつくっています。
渡 我々は「シュアプレイ」にこだわりをもっています。シュアプレイは直訳すると正確なプレイ、堅実なプレイです。また、それが最大のテーマです甲子園を目指す高校三年間、野球に打ち込む時、堅実なプレイを彼らに三年間やってほしい。悔いの無い三年間を過ごしてほしい。その為にシュアプレイはいいかげんなものではなく、国産の良い商品にこだわり、きちんとした物を提供する事で球児のみなさんをサポートしたいと考えます。また、そこに我々のブランドがあればと考えています。
ス ありがとうございました。
補足説明
![](/images/intvw/zenkoku/20080901no19/photo05.jpg)
DIMAシリーズ[Dynamic Impact Major Ability]
■アルファディーマ(ロゴマークカラー プロゴールド)
シュアプレイの最高峰 ”Powerful&Speedy”の象徴。
トップアスリートのパフォーマンスを最大限に引き出し、サポート。
そして更なる未知の領域(プラスα)へと導くギアである。
■ディーマスピリッツ(ロゴマークカラー ライトゴールド)
「即戦力」をテーマに”Light&Hard”のサイエンスを集結。
日々のハードなプラクティスを支えるシリーズ。
次なるステージを目指すプレイヤーに、”Spirits”を吹き込む!!
■ディーマチャレンジ(ロゴマークカラー イエロー)
楽しくなければ野球じゃない!!
未来にチャレンジしていく選手たちへ贈る、”Basic&Enjoyable”
ボール遊びがベースボールへと繋がっていく・・・
そんなステージを応援する。
取材こぼれ話
![](/images/intvw/zenkoku/20080901no19/photo06.jpg)
グローブの色についてもお話を聞きました。
ス 来シーズンブレークしそうな色はなんですか??
渡 今年、来年はレッドオレンジを推奨します。ここにはこだわりましたね。ここ数年、グローブの色は黒が何しろ流行しました。今まで禁止されていた色が解禁になったのもあります。続いて黄色が復活しました。
ス 田中選手(駒大苫小牧→楽天)は甲子園では黄色のグローブでしたよね。
渡 はい。そして続いて見栄えのする色と言うことでレッドオレンジをご提案します。もう、徐々に流行しつつありますよ。やはり時代、時代の色がありますね。
取材後記
物腰の柔らかい口調の御二人でしたが、会話の中から物づくりに携わるプロとして、旧、ロゴマークに対する誇りと愛着、新しいロゴマークに対する希望と信念を感じました。
高校野球情報.comスタッフ