試合レポート

目白研心vs正則学園

1970.01.01

渡邉の2ランと安保奪三振11の好投で目白研心 3年連続で都大会進出。

目白研心vs正則学園 | 高校野球ドットコム
目白研心・安保優太郎投手

 1986年の夏に甲子園出場をしている正則学園と、2年前の秋に日大三を破るなど、近年力をつけている目白研心が対戦した。勝負のカギは正則学園打線が、目白研心の好投手、左腕の安保優太郎をいかに攻略するかにある。安保には、本人が「ナチュラルに落ちるのです」と語る、独特の球種がある。

 試合は、安保がほぼ完璧な立ち上がりをみせ、打者9人から7個の三振を奪った。やはり、安保の落ちる球に、どの打者もてこずる。

 一方正則学園は、背番号11の牧野佑聖が先発。1回裏目白研心は、1番・有田康仁郎が内野安打、2番・笈川が四球で歩き、3番・渡邉友規の右中間を破る二塁打であっさり2点を先制。5番・藤井悠太朗の右前安打でさらに1点を追加し、牧野は降板。背番号1の近藤基樹が登板した。すると近藤は、力のある球で目白研心の下位打線を三者連続三振に仕留めた。

 ところが3回裏目白研心は、下位打線が爆発する。二死後、6番・安保が内野安打で出塁すると、7番・富田克紀の左前安打、8番・大川時央の右中間を破る三塁打で2点を追加した。4回裏は有田のライトへの三塁打などで1点を追加し、目白研心は、コールドペースでリードを広げる。

 しかし、この秋から東北高校の二塁手として甲子園でも活躍した國島一平が監督に就任した正則学園は、打線が2巡目から徐々に当たりはじめ、3巡目となった6回表に捉える。この回先頭の1番・島田聖裕の左前安打に3番・石井の中前安打、4番・村田鼓太郎の四球で一死満塁とし、5番・亀田成深の左犠飛で1点を返し、6番・安永の右前安打で4点差に迫る。

 試合の流れが正則学園に傾きかけたが、その裏目白研心は、一死一塁から3番・渡邉がライトへ豪快な本塁打を放ち、また突き放す。「あれが大きかったです」と、目白研心の鈴木淳史監督が語るように、打球の飛距離も、チームの勝利にとっても大きな一発となった。

 正則学園は、3番・石井がこの試合4本目の安打となる左前安打を放ち、6番・安永の内野安打で還り5点差としたが、その裏目白研心は一死三塁から2番、途中出場の永井和志がスクイズ(記録は内野安打)を決め、再度突き放す。

 9回の守りでは、安保がこの試合11個目となる三振を奪い、完投勝利。目白研心は3年連続で秋季都大会出場を果たした。

 夏の大会が終わるのが例年に比べて遅く、そのうえコロナの影響で様々な制約を受けているこの秋は、どの学校も新チームに向けての準備不足に苦労している。目白研心の鈴木監督は、「新チームを急ピッチで作り、難しい面もありました」と語りつつも、夏の大会を経験した選手も多いため、「夏の熱が冷めないうちに、試合ができています」と、メリットも挙げる。

 夏の東東京大会で目白研心は3回戦で帝京に敗れている。秋の1次予選の会場は、その帝京高校のグラウンド。2年前の秋に日大三に勝ったことに刺激を受けて目白研心に入学した安保は、秋季都大会では、「夏、帝京に負けた悔しさを晴らしたい」と語っている。投の安保、打の渡邉という柱がしっかりしている目白研心。また秋の東京で旋風を起こす可能性は十分にある。

 一方敗れた正則学園の國島監督は、4月からチームの指導はしていたが、夏の大会が終わってから監督に就任した。この試合に関しては、「アップなど、試合に入る準備が不足していました」と語る。1986年に甲子園出場を果たした伝統校も、近年は結果を出せないでいる。「野球部から学校を盛り上げたい」と語る、國島新監督率いる正則学園のこれからの戦いを期待したい。

(記事=大島 裕史

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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