試合レポート

【甲子園】2回戦 大垣日大 vs おかやま山陽

2023.08.13


大垣日大がまさかの悲劇に涙、スキのない走塁でおかやま山陽が3回戦進出

<第105回全国高校野球選手権記念大会:おかやま山陽4-3大垣日大>◇13日◇2回戦◇甲子園

甲子園という舞台は奇跡を作り出す舞台であると同時に、悲劇を生み出す舞台でもある。大垣日大(岐阜)ナインはそれを思い知らされたに違いない。

3対2とリードして迎えた延長10回裏2死満塁。抑えれば勝利、一打許せばサヨナラ負けの局面で、悪夢は起こった。先発してここまで投げ抜いてきた右腕エース・山田 渓太投手(3年)の投じた117球目のスライダーが抜けて、ほとんど曲がらず真ん中高めへ。外角に構えていた髙橋 慎捕手(3年)が曲がらないスライダーにミットが間に合わず後逸する。三塁走者がかえって同点。捕手から本塁への送球がそれたため、二塁走者も本塁へ。ほんの一瞬の出来事だった。歓喜に沸くおかやま山陽ナインの横で、大垣日大のバッテリーがうなだれた。

不思議なもので10回表は、おかやま山陽の土井 研照捕手(3年)の悪送球で1点をもらった大垣日大が、その裏にバッテリーミスでサヨナラ負けした。

緊迫した「ナイターゲーム」は予想もしない幕切れとなったが、おかやま山陽は決して「運」だけで勝利したのではなかったと思う。サヨナラのホームを踏んだ二塁走者・山崎 徠夢外野手(3年)は、捕手が後逸して三塁へ向かうときから、この結末に備えていたのかもしれない。捕手からの送球がワンバウンドになるとみると、加速度を増して本塁へ向かった。「送球が乱れたのを見て慌てて本塁へ」ではなく「もしそうなったら突っ込む」と準備しながら走塁していたに違いない。そうでなければ生まれない得点だった。まさにギリギリの走塁。相手ミスで勝ったのではなく、ミスからくるチャンスを見逃さなかった、おかやま山陽ナインの勝利だったのだ。

無死一、二塁から始まるタイブレークでは一瞬のプレーが勝敗を分ける。そこに向けた「準備」ができているかどうか。それもまた勝敗を分けるカギにもなる。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.20

【千葉】拓大紅陵、市立船橋がコールド発進<春季県大会>

2024.04.20

【香川】高松商が延長10回激戦制しサヨナラ勝ちで19年ぶり優勝<春季大会>

2024.04.20

「夏の甲子園2部制」に強豪校監督から歓迎の声!昨夏、大会初日に8時間現場待機した浦和学院「調整がしやすい」

2024.04.20

【群馬】センバツVの健大高崎がコールド発進、前橋育英、明和県央も初戦突破<春季大会>

2024.04.20

【春季神奈川大会】東海大相模の198センチ左腕・藤田 琉生が公式戦初完封!

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード