山口 瑠偉選手 (浦和学院)
寸評
1年秋は主戦投手としてマウンドに登り、東海大相模に1失点完投勝利を上げる好投を見せるなど印象的な活躍を見せてきた山口 瑠偉。大阪桐蔭戦では5回1失点とエース佐藤 拓也に引き渡す役割をしっかりと果たし、ひと冬超えてだいぶ投手らしくなってきた。今年の春・夏ではエース佐藤をカバ―する存在として期待されていくのではないだろうか。 (投球内容) 上体の強さを活かしたフォーム。まだすべての力を引き出しているとはいえず、さらに速くなっていく予感を感じさせる右腕。 右オーバーから投げ込む直球は常時135キロ前後を計測。関東大会で計測していた130キロ前半だった頃よりも5キロ前後スピードアップし、一球だけ142キロを計測。スピード表示だけではなく、ストレートの勢いは昨秋より感じられるようになり、成長を実感出来る内容だった。 変化球はスライダー、縦のスライダーの2種類。関東大会の時は縦のスライダーを中心とした配球だったが、この試合ではストレート、横のスライダーを織り交ぜた配球で打者を打たせて取る配球に徹した。適度にコーナーに投げ分けは出来ていて、コントロールは思った以上に纏まっていた。ただこの試合では大阪桐蔭は早打ち、山場である終盤を迎える前に降板してしまったので、彼の「抑える技術」を知らないまま終えてしまったので、それは今後の試合で確認していきたい。今の投球を見る限り、駆け引きを得意とする。ストレートにめっぽう強い打線には合わせられやすい印象を持った。 (投球フォーム) ノーワインドアップから始動する。右足を高く上げていき、左足は一本足で上げていく、膝の真上が真っすぐになり、軸足に体重が乗りにくく、あまりよい立ち方ではない。 左足を三塁側に向かって伸ばしていく、前よりも軸足に体重を乗せる意識が出てきたのか。軸足に体重を乗せて、体重移動するようになった。それでも歩幅が狭く、接地が早い。左腕のグラブを真っすぐ伸ばして打者と正対している。左腕のグラブが解けるのが早く、開き自体は早く、打者から見やすい形となっている。テークバックは小さく取っていき、しっかりとトップを作り、リリースに入る。以前よりも良くなったのはリリース。肘を使いながら、打者寄りで離す意識が出てきた。
更新日時:2012.04.06
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