藤浪以来の高校生投手1位指名となった西純矢(阪神)。西の指名で2020年代の阪神は明るい未来が待っている!
西純矢(創志学園)
阪神タイガース1位の西純矢(創志学園)が阪神と仮契約を結んだ。契約金は1億、年俸は1200万と高い評価でのプロ入りだ。
阪神は奥川恭伸(星稜)を外したが、代わりに西を指名。実力的にはほぼ変わりないレベルにある西を指名できたのは非常に大きいだろう。
好調時は常時140キロ後半~150キロ前半。さらに130キロ前半のチェンジアップ、130キロ後半の高速フォーク、カーブ。現代のプロ野球は高速変化球の流れになっているが、西はその流れに見事に乗っている。
さらに完投能力もあり、U-18代表では南アフリカ戦で2本塁打7打点を記録した打撃は、投手が打席に立つ現在のセリーグでは大きな強みとなりそうだ。
近年、阪神の若手投手陣はプロ入り後、アマチュア時代に比べて、ストレートの球速が格段と上がっている投手が多く、投手有利の甲子園が本拠地となるので、西にとっては理想的な環境といえそうだ。
阪神にとっては2012年の藤浪晋太郎(大阪桐蔭)以来となる高校生投手の1位指名となったが、いずれは藤浪の成績を残す可能性はある。1年目は、高卒1年目で二けた勝利を挙げた藤浪のような活躍は厳しいかもしれない。ただプロで大事なのはしっかりと積み上げをして、長い期間で活躍できるかである。
投球フォームは前田健太を参考にしているという西は前田と同じく、再現性が高いフォームをしていて、制球難に陥ったことはなく、藤浪以上に変化球の引き出し、精度の高さがあり、フィールディングを見れば守備のセンスも高い。
藤浪のような爆発力はないが、安定感はある。プロのレベルに慣れてくれば安定して勝ち星を積み上げる投手であろう。
念願の高卒エース候補を指名できたことは阪神タイガースにとって大きなプラスではないだろうか。
2020年代の阪神タイガースを担うエースへ成長することを期待したい。