高知中・森木 大智、日本中学野球史上初の「最速150キロ」で春夏連覇へ!
8月2日(木)、今年8月19日(日)~23日(木)の日程で広島県広島市・呉市で開催される「第40回全国中学校軟式野球大会」出場権をかけた「第56回四国中学校総合体育大会軟式野球競技」(愛媛県松山市・[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]、[stadium]マドンナスタジアム[/stadium]で開催)決勝戦において、高知中(高知1位)の森木 大智投手(3年)が自己最速を2キロ更新し、日本中学野球史上初となる「150キロ」をマークした。
前日の1回戦では阿南市立阿南第一中(徳島県2位)の粘りに苦心し、延長8回で107球を投じた森木であったが、「身体の重さがある中で粘れて」14奪三振完封サヨナラ勝ちにつなげた自信を手に、この日は先発した準決勝・まんのう町立満濃中(香川2位)戦の初回から自己最速に並ぶ148キロをマーク。4回を1安打0封してチームも7対1と快勝。まずは四国地区枠「2」の全中出場権利を手にして午後からの決勝戦に挑んだ。
決勝戦の相手は愛媛2位から徳島1位の鳴門市大麻中、文部科学大臣杯第9回全日本少年春季軟式野球大会ベスト8の香川県藤井中(香川1位)をいずれも延長戦で破る大殊勲を演じ、初の全中出場を決めた西予市立三瓶中。高知中は序盤から得点を重ね、投手陣も先発の小川 竜輝(3年)が4回、2番手の工藤 稜司(3年)が最速135キロをマークし5回表をパーフェクトに抑える投球。7-0として森木にバトンをつないだ。
そして森木は6回を三者凡退で終わらせると7回表は明らかに「今大会で150キロを出す」意思を持った内容に変化。先頭打者を147キロストレートで空振り三振に仕留めると、次打者の1ボール2ストライクからの4球目は捕球した吉岡 七斗(3年主将)も「手ごたえ十分だった」会心のストレートで見逃し三振。その時、坊っちゃんスタジアムのスコアボードには日本中学生史上初となる「150」の文字が灯った。
森木大智(高知中)
最終打者も149キロを連発しセカンドフライに抑えた森木。前人未到の領域に達した絶対エースは、高知中の文部科学大臣杯第9回全日本少年春季軟式野球大会優勝に続く春夏中学野球タイトル獲得をかけた6年ぶり8度目の全中出場に「四国制覇」の拍を付けると同時に、この日をもって高知中監督を退任。8月3日から高知高校監督に就任する濱口 佳久監督に「いいゲームをしてくれた」と褒め称えるほどのいっぱいの花を添えて送り出すことに成功した。
加えて、かねてから注目されていた進路がこの日、高知高校進学に定まったことが明らかになった剛腕・森木。「全中では秋村(雅実・現:部長)先生が指揮を執られるし、自分たちの野球自体は変わらない。今までやってきたことに自信を持って、1つずつ丁寧にとっていく」先にあるのは、春夏連覇と四国から世界に通用するエースの道だ。