【春季関東大会注目投手一覧】関東地区21人の好投手が群馬に集結!最速150キロの超高校級右腕、横浜に1失点完投勝利の198センチの大型左腕ら逸材がそろう
清水 大暉(前橋商)、昆野 太晴(白鷗大足利)、藤田 琉生(東海大相模)
18日に開幕する春季関東大会(群馬開催)の出場17校が出揃い、組み合わせが決まった。今大会には140キロ台後半を投げる速球派や、190センチ超えの大型投手も登場する。活躍が楽しみな逸材たちを紹介していきたい。
スカウト注目の3人の剛腕たち!
スカウトから注目を浴びるのは、昆野 太晴投手(白鷗大足利)、清水 大暉投手(前橋商)、藤田 琉生投手(東海大相模)の3人だ。
昆野は昨秋から148キロ右腕として注目されたが、秋季関東大会の中央学院戦で7回7失点。自慢の速球は影を潜め、140キロ弱。変化球も高めに浮いてしまい、10安打を浴び、コールド負けを喫した。そこから体重増加やフォーム修正に取り組み、体重は8キロ増量の86キロへ。投球フォームもワインドアップに変更し、しっかりと体重が乗るフォームになった。
春の栃木県大会では準々決勝の佐野日大戦で最速150キロを計測。安定して140キロ台中盤の速球を投げ込んでおり、今年の高校生でもトップクラスの速球投手へ成長した。120キロ台後半のスライダー、チェンジアップ、110キロ前後のカーブの精度も高く、県大会は2試合の登板で17回を投げ、19奪三振、1失点の好投。安定感がだいぶ高まった。昆野は150キロ到達について「通過点です」とさらなるスピードアップを目指している。関東大会でも好投を重ねていきたい。
清水は192センチ92キロの恵まれた体格から最速148キロの速球を投げ込む大型右腕。ボリュームたっぷりの球質なので、新基準バットで長打を飛ばすのは難しい威力がある。変化球は130キロ近いスライダー、110キロ前後のカーブ、130キロ台前半のスプリットの3球種が基本。特にストレートに近い腕の振りで投げるスプリットは打者の手元で沈む。決勝の健大高崎戦で箱山 遥人捕手(3年)から奪った134キロのスプリットの落差は強烈なものがあった。群馬県大会では19回を投げ、22奪三振、自責点1の快投としっかりと結果を残している。
藤田は198センチの大型左腕。本人は「この身長をしっかりと活かせるように縦で振り下ろすことを意識しています」と語るように、真上から振り下ろせるフォームは角度がある。神奈川県大会では最速144キロ、平均球速140キロのストレートを投げ込み威力も十分だった。120キロ台前半のスライダー、チェンジアップの精度も高く、大型投手ながら器用な一面がある。この冬は二段モーションに取り組んだことで、投球時の負担も軽減。完投能力もついた。
4回戦の桐蔭学園戦で1対0の完封勝利。この勝利に原俊介監督も「感情が顔に出なくなり、精神的に成長した。これを自信に変えて欲しい」と絶賛。準々決勝の桐光学園戦では3回3失点だったが、ストレートは140キロ台中盤を連発しており、勢いは悪くなかった。準決勝の横浜戦では1失点完投。9回表には本塁打を放ち、試合を決めた。桐蔭学園、横浜と競合相手に2完投勝利を挙げ、評価を高めた。自信をつけて臨む関東大会ではさらに良い投球が期待できるだろう。