今井 達也選手 (作新学院)

今井 達也

球歴:作新学院

都道府県:栃木

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:180.0 cm

体重:72.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2016年8月18日)  今井 達也はこの日もよかった。ストレートは相変わらず伸びと速さを備え、変化球はカットボールを主体にノーマルスライダーがあり、さらに効果抜群だったのが130キロ前後でスパッと落ちるフォークボール。  今井のフォークボールを語る上で、低めにホップするように伸びるストレートは切り離して考えられない。フォークボールとストレートは途中まで同じ軌道をたどり、ストレートは低めいっぱいに伸びて「ストライク」とジャッジされる。これが残像にあるのでベース近くでボールゾーンに落ちるフォークボールに打者のバットは止まらない。このフォークボールを初球から使うことがあるかと思えば、スライダーで右打者の内角をえぐることもある。いわゆる「フロントドア」と呼ばれる球で、この内角球のあと外に高速で逃げていくカットボールを投げられると打者はどうしても追いかけて行ってしまう。  110球以上投げて臨んだ最終回にはストレートが唸りをあげた。一死後、7番打者には2、3球目が150キロ、4球目が152キロを計測し、8番打者には初球が150キロ、そして最後の球が151キロで空振りの三振という迫力だった。ストレートは滅法速いが、変化球のキレや使いどころも熟知しているというのが今井の素晴らしいところ。春までは完成途上で、公式戦にほとんど出ていなかったというのが信じられない。
更新日時:2016.08.19

短評

観戦レポートより抜粋(2016年8月17日)  作新学院の先発、今井は5点先行で楽に投げられた。1回に140キロ台後半のストレートをがんがん投げ込み、最速は創志学園高田 萌生に並ぶ152キロまで達する。3回までに奪った三振は5個。このままいけば15個くらい取れるかなと思ったが、4~6回に2個しか奪えなかったのは花咲徳栄打線が狙い球を絞り始めたからだろう。  ストレートにタイミングが合う選手が多い中、腰砕けのハーフスイングが多かったのがカットボールだ。今井のカットボールは135~140キロのスピードで真横に変化する藤浪 晋太郎(阪神タイガース)タイプ。途中までストレートと同じ軌道できて、打者近くで大きく横にスライドするので、ストレートに狙い球を絞った花咲徳栄各打者は曲がり始めた時点で腰砕けになる。この現象は最後まで続いた。
更新日時:2016.08.18

作新学院では江川卓以来の剛腕が登場!その名は今井達也!

観戦レポートより抜粋(2016年8月12日)  まさに衝撃デビューだ。  栃木大会で最速149キロを計測。21.2回を投げて33奪三振を記録するなど、剛腕右腕として甲子園に乗り込んだ今井。初舞台となる[stadium]甲子園[/stadium]で高校野球ファンを驚かせる快投を見せた。  立ち上がりから147,8キロのストレートを連発し、3番山地健斗に対しては、最速149キロのストレートでどん詰まりのショートゴロに打ち取って初回を無失点に切り抜けた今井は、2回以降、力みが抜けたのか、より破壊力のあるストレートを投げ込んでくる。2回裏、左打者のひざ元に147キロのストレートが決まったストレートは思わずプロの投手を見ているかのようだった。とても細身の体型なのに、なぜここまでの球速が出るのだろうか...。そして一死一、三塁のピンチを招いて、7番渡辺悠に対し、剛速球で空振り三振に奪う。その速球はついに自己最速の150キロを計測し、さらに観客をどよめかせると、8番松原圭亮には2ストライク2ボールと追い込んでから外角いっぱいに決まるストレートは151キロを計測。さらにボールとなったが、次のストレートで、最速151キロのストレートを連発し、三振に奪った。151キロのストレートを空振り三振に打ち取るのだから、騒がれないはずがない。  観客の興味は、これからもこれに近い速球を投げ込めるか、そして三振も奪えるかに集まった。  今井は細身ながらも、綺麗な右腕の回旋。大きな胸の張り、そして打者寄りでリリースすることができるフォームの土台の良さ。誰に似ているかと考えた時、NPBで通算62勝をあげた木佐貫洋(元北海道日本ハム)投手の若い時を思い出させる投手だ。木佐貫投手も長身で、さらにバネの強さを生かし、150キロ台のストレートと落差抜群のフォークで圧倒する投手であった。  今井は、木佐貫投手のようなフォークがあるわけではないが、130キロ近い縦スライダーはストライクゾーンからボールゾーンに一気に落ちるのである。さらにブレーキが利いた110キロ台後半のカーブ、135キロ前後のカットボールもコーナーへきっちりと投げ分ける。またストレートはひざ元へしっかりと集めることができる。ただ速いだけではない実戦派の一面を見せたのであった。  今井の投球を見て思ったのは、コントロールが悪い投手でもここまで良くなること。彼の1年前はリリースも安定しない。速いけどコントロールが悪いタイプだった。こういうタイプはなかなか制球力が改善しないことが多いのだが、ここまで劇的に変わるのか...と驚きを隠せない。今井だけではなく、今年の高校生投手は我々を驚かせるような成長を見せている投手が非常に多い。改めて自分の弱みを認めて努力する大事さを実感させられる。  作新学院に150キロ台を投げる投手が現れた。投球のインパクト、投手としてのスケールの大きさ含めて、同校の大先輩である江川卓以来の剛腕が現れたといっても過言ではない。このままいくと江川二世という呼び名もくるはず。今井本人はあくまで自分自身のピッチングを追求していってほしい。  9回まで13奪三振完封。実戦派な一面を見せながらも、2回表にはファンの心を動かすような、150キロ連発。スター誕生の瞬間である。ますます注目が集まることだろう。
更新日時:2016.08.12

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