大畑 達矢選手 (智辯和歌山)

寸評

　チームの1番・遊撃手を任される選手で、智弁和歌山の選手の中でも最もセンスがありそうな選手です。しかし選抜の明徳義塾戦（2014年03月24日）では、7打数1安打に終わり充分な力を示せないまま甲子園をあとにしました。 　 （第一印象） 　　 　凄みというよりは、上手さと野球センスで魅了するタイプではないのでしょうか。　もう少し、何かギラギラしたものが欲しい気も致します。 　 （守備・走塁面） 　 　残念ながら、一塁までの塁間は少し緩めた感じで4.45秒前後。しかしチームの一番打者を務めているだけに、最後までシッカリ走れば、もっと速いタイムが出そう。それでも新チーム結成以来の33試合で6盗塁と、それほど足でアピールするタイプではないのでしょう。 　　 　遊撃の守備も、さすが名門で鍛えられているだけあって、動きにソツがありません。驚くようなキャッチング‥フットワーク・地肩はありませんが、安定しています。外野なども守っていたように、生粋の遊撃手ではないようですが、幅広くこなせるのはセンスのなせる技。 　 （打撃内容） 　 　普段はどうだかわかりませんが、選抜の明徳義塾戦ではセンターからセカンド方向に引っ張る打撃が目立ちました。普段は、もう少し幅広く打ち返すタイプなのではないのでしょうか？ 　　 ＜構え＞　☆☆☆ 　 　両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合、両目で前を見据える姿勢、全体のバランスと平均的。 　 ＜始動＞　早め 　　 　投手の重心が下るときに動き出ように、早めに動き出すアベレージヒッター。 　 ＜下半身＞　☆☆☆☆ 　 　始動～着地までの「間」は取れているので、速球でも変化球でも、いろいろな球に合わせられるます。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でも捌きたいという万能型。踏み込んだ足元もブレないので、外角や低めの球にも対応できるはず。 　　 ＜上半身＞　☆☆☆　　 　 　打撃の準備である「トップ」を、しっかり作って振リ出せないのが気になります。バット振り出しはよく、ミートポイントまでロスは感じません。しかしボールを捉えてからのスイングがもう一つで、上手くヘッドが抜けて行きません。そのためスイングが、波打ってしまっています。 　　 ＜軸＞　☆☆☆ 　足の上げ下げはありますが、それほど上下に目線は動きません。体の開きも我慢できていますが、スイングしたあと少しバランスが崩れます。

将来の可能性

　走攻守適度にまとまっていますし、センスも感じます。しかし逆に、どれにも絶対的なものがありません。もう少しその辺、何か売りになるものが欲しいですね。夏までに、逞しくなって戻って来ることを期待しています。