畑和来(大垣日大)

「がんばろう日本!ありがとう東北と大垣日大」

 まずいつものような試合リポートとは違うことを御理解願いたい。

 あの震災からこの日で18日目。
1回戦ラストゲームとなった大会6日目の第1試合。
大垣日大と対戦する東北は、甲子園入りしてから様々な取材を受け続けてきた。
知人の記者の方からは、同じような質問をされることを、ぼやきはじめている選手もいると聞いた。

大人にはわからない16、17歳の高校生の気持ち。あの場所で、通常ではありえないことをやってきた選手の気持ちは簡単に解れるものではない。
ただ、戦いの場所に入れば話は別。

試合前、大垣日大の阪口慶三監督は、
「これぞ高校野球の真髄。魂と魂がぶつかりあうような、すばらしい試合をしたい」と決意を述べていた。それを伝え聞いた東北の五十嵐征彦監督は「その通りだと思います」
と受けて立った。