慶應義塾大vs法政大
神宮で実現した滋賀県の高校出身の左腕対決は慶應大左腕に軍配 2安打完封でスカウト陣へ好アピール
2安打で完封した慶應義塾大の先発・増居翔太(4年=彦根東)
<東京六大学秋季リーグ:慶應義塾大5-0法政大>◇8日◇第5週第1戦◇神宮
東京六大学秋季リーグ・慶應義塾大vs法政大の第1戦は、滋賀県の高校で活躍した左腕同士の投げ合いとなった。
慶應義塾大の先発、プロ志望届を提出している増居 翔太投手(4年=彦根東)が安定感抜群の投球を見せた。左スリークォーターから常時130キロ後半〜140キロ前半の速球をコントロールよく投げ分ける。スライダー、カーブ、チェンジアップなども巧みに投げ分け、打たせて取る投球が光る。とにかく投げ間違えが少ない。
低めに決まり、打者が強く振れるゾーンに球が来ない。打ちにくくてしょうがない投手だといえる。この日は法政大相手にわずか2安打完封勝利。昔から「コントロールの良い左腕は買い」という格言があるほど。プロのスカウトへも好アピールになったのではないだろうか。
法政大の先発、尾崎 完太投手(3年=滋賀学園)も、常時140キロ中盤〜148キロをマークするなど、速球の勢いは来年のドラフト上位候補として推せるものは十分にあると感じた。6回1死まで無安打に抑えていたが、その後、押し出し四球とスクイズで2点の先制を許し、8回には2ラン、適時打を浴び、5失点。ただ、8奪三振を記録するなど、もっと打線の援護や、投球内容の改善などが見られれば、もっと楽に投げて、良い成績を残せる投手ではないか。法政大はチームの状態としては、かなり底に入っている気がする。上向いていけば、選手の個々の能力はトップクラスだけに、変貌することを期待したい。
この日は慶應義塾大の主砲・萩尾 匡也外野手(4年=文徳)が通算8本塁打目を放った。そのうち7本は4年生になってからの記録と、最終シーズンに成長した姿を示し、スカウトに好アピールを見せた。
(取材=河嶋 宗一)
両校のスタメン
【法政大】
1番(中)宮﨑 秀太(4年=天理)
2番(右)浦 和博(3年=鳴門)
3番(二)齊藤 大輝(4年=横浜)
4番(遊)今泉 颯太(3年=中京大中京)
5番(一)山根 滉太(3年=小松大谷)
6番(捕)大柿 廉太郎(2年=健大高崎)
7番(三)海﨑 雄太(4年=埼玉栄)
8番(左)中津 大和(2年=小松大谷)
9番(投)尾﨑 完太(3年=滋賀学園)
【慶應義塾大】
1番(遊)朝日 晴人(4年=彦根東)
2番(三)下山 悠介(4年=慶應義塾)
3番(一)廣瀬 隆太(3年=慶應義塾)
4番(中)萩尾 匡也(4年=文徳)
5番(右)山本 晃大(4年=浦和学院)
6番(二)古川 智也(4年=広島新庄)
7番(左)宮尾 将(4年=慶応義塾)
8番(捕)宮崎 恭輔(3年=國學院久我山)
9番(投)増居 翔太(4年=彦根東)