日大三 好調・富塚の本塁打と藤巻の走者一掃の二塁打で桜美林との町田決戦に圧勝

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<第104回全国高校野球選手権西東京大会:日大三9-1桜美林>◇27日◇準々決勝◇神宮
春季都大会4強で第1シードの日大三に対し、秋、春の公式戦で勝ち星がない桜美林では、このチームでの実績では日大三が上回っているが、町田市にある伝統校同士の一戦、少なくとも前半は、これまでの実績などは関係がない、力の入った試合になった。
日大三は今大会好投している左腕の松藤 孝介、桜美林は背番号3の左腕・吉田啓人が先発した。
先制したのは日大三。1回表、今大会絶好調の3番・富塚 隼介が、左翼席にライナーで突き刺さる本塁打を放った。「真っ直ぐの球が芯に当たりましたが、入るとは思いませんでした。神宮球場で打ててうれしいです」と富塚は語る。
しかし桜美林も負けておらず、2回裏には6番の森口立希が本塁打を放ち、同点に追いついた。
勝負の分岐点になったのは、3回裏の桜美林の攻撃だった。1死後3本の安打を連ね1死満塁。打席には4番で主将の紺野翔大が立つ。ワンボールからの2球目にスクイズを仕掛ける。インコース高めの変化球を上げてしまい、日大三の捕手・川崎 広翔が素早く対応して捕球するや、素早く三塁に送球し併殺となった。「体がのけぞった分、上げてしまいました」と紺野。ここは厳しいコースを突いたバッテリーをほめるべき場面だ。
桜美林は投手を細かくつないだが、4回表日大三は5番・金澤海斗、7番・川崎の安打に内野ゴロを絡め1点を入れて勝ち越す。
桜美林の片桐幸宏監督にとって悔やまれるのは、3回の攻撃よりも、6回表の守りだった。桜美林の2番手・鳥越駿太郎は1死後、下位打線相手に3人続けて四球で歩かせ満塁とする。「あれだけフォアボールを続けてはいけません」と片桐監督。3番手に背番号1の左腕・外山綾太郎を投入し2死としたが、1番・藤巻 一洸のセンターへの打球を、中堅手が突っ込んだが捕球できず、走者一掃の二塁打になった。この3点で試合の流れは決まった。日大三は7回と8回に2ずつを挙げ9点。
日大三は6回裏からは、春季都大会の戦で好投し自信をつけた横手投げの左腕・佐藤 起也が好投。最後は安田が締めて9対1の8回コールドが成立した。
桜美林は、敗れはしたが、準々決勝に進出しての戦いは見事だった。秋、春の公式戦で勝てなかっただけに「夏の大会もすぐ負けるのではないかと思いこんだこともありました」と紺野主将は打ち明ける。全国制覇の経験もある伝統校としてはかなりのプレッシャーだ。コロナで練習ができなかったり、メンバーが欠けたりした中でのベスト8だ。片桐監督は「3年生はよくやりました。いろいろつらかったと思います」と語り、3年生をねぎらった。桜美林は2年生に有望選手が多い。3年生の思いは、次の代が受け継いでいくはずだ。
勝った日大三は今大会旋風を起こしている都立富士森と対戦する。勢いのある相手とどう戦うか、注目の試合になる。
(取材=大島 裕史)