二松学舎大附が持ち味の集中打で逆転。期待の2年生が4打点の活躍でシード権獲得



本塁打を打った大矢 青葉(二松学舎大付)

<春季東京都高校野球大会:二松学舎大附12-3日大豊山(7回コールド)>◇9日◇3回戦◇都営駒沢

 実力校同士の一戦。センバツ出場の二松学舎大附は今大会直前に新型コロナ感染者が出た影響で部活動停止。そのため調整が遅れたものの、3回戦からはエースの布施 東海投手(3年)が先発となった。

 布施は120キロ後半〜130キロ前半の速球に、スライダー、カーブ、チェンジアップなどを駆使してノラリクラリと抑えた。緩急を上手く生かし、抑える布施らしさを発揮していた。ただ完全復調したわけではなく、市原監督も「投げる時に踏み出した足が割れたままになっていました。良い球を投げたい思いが乱れにつながっていた」と振り返る。

 2回裏、日大豊山の強打の捕手・狩野 光晴選手(3年)に左中間を破る適時二塁打を打たれ、1点を失ったが、走者を出しつつも、粘り強さを発揮し、2点目を許さない。

 逆転したい二松学舎大附は4回表、6番大矢 青葉が左翼へ逆転2ラン。大矢は「スライダーを狙っていましたので思い切りよく振ることができました」と狙い球を打ち返すことができた。都大会初戦まで自宅待機が続き、素振りなどをして準備をしていたが、そもそも打撃練習をしていないので、実践学園との都大会初戦では「全く見えませんでした。打てるのかな?と不安に思いました」と振り返るが、中1日の調整期間では打撃練習を行って、少しずつ状態を高めてきた。

 今回の本塁打は、冬の打撃練習で鍛えた成果が出ているのだろう。金属バットを使わずに、1キロの竹バットなどでロングティーや、フリー打撃を行ってきた。これで通算4本塁打目(公式戦2本塁打目)だが、さらに本塁打を重ねる予感がありそうだ。

 5回裏、犠牲フライで同点に追いつかれたが、再び6回表、無死満塁の場面で、大矢が甘く入ったスライダーを逃さず、左翼の頭を越える適時二塁打で2点を勝ち越し。なおも無死二、三塁から7番日笠 礼凰内野手(2年)の中犠飛で5対2と3点差とした。8番押切 康太郎捕手(2年)も、しぶとく適時打で点差を広げ、7回表には一挙6得点の猛攻で、12対2と10点差とした。

 2番手・重川 創思投手(2年)は期待の本格派右腕。まだ130キロ前半ではあるが伸びのある球質で、スライダーのキレもよく、最終学年では140キロ台も期待できる素材。好打者が揃う日大豊山打線を1失点に抑え、12対3と7回コールド勝ちを決めた。

 4月6日まで活動停止で、4月7日の都大会初戦をぶっつけ本番でのぞみ、実践学園日大豊山と強豪を下しベスト16入り。本調子ではなく、中盤まで抑え込まれていた。一瞬のチャンスをモノにして、底力を発揮する二松学舎大附の凄さが見えた試合であった。相手の日大豊山の投手力は都内では高いレベルに入るだけにさすがの打撃だった。

 続く4回戦ではさらに力強い二松学舎大附の野球を見せることができるか。