大型2年生投手同士の迫力の投手戦!修徳が相手のミスを逃さず接戦を制す



修徳・篠崎国忠投手

 <春季東京都高校野球大会:修徳3-1明大中野>◇8日◇3回戦◇江戸川区

 先発投手はともに2年生ながら、修徳篠崎 国忠は身長192センチ、89キロ、健康診断を終えたばかりという明大中野中村 海斗の身長は187.3センチ。体重96キロで、ともに140キロを超える速球を投げるという、東京では珍しい、大型投手同士の迫力のある投げ合いになった。

 大型投手攻略の狙い目は立ち上がり。1回表、修徳は1番・八木 大地の中前安打、3番・牧野颯太への死球でチャンスをつかんだが、4番・佐藤 大空、5番・大井海人が打ち取られ、得点を挙げられない。その裏、明大中野は、1番・吉野修平の中前安打、3番・阿保快人の四球、4番・加藤 千晴の左前安打と1死満塁のチャンスをつかんだが、5番・加藤 健太郎が三振、6番・小島大地が遊ゴロに倒れ、得点を奪えない。

 ここから両大型投手の投げ合いが始まる。修徳は毎回のように安打を打つが、中村のギアが入った投球に、抑えられる。ただ4回表、中村の投球が突然乱れる。この回先頭の修徳の5番・大井が左前安打で出塁すると、6番・芦川 晴基が四球。さらに9番・若松 恭佑も死球で2死満塁となる。ここで1番・八木も四球で歩かせ、押し出しの1点を献上する。「あの回は腕が振れませんでした」と中村は言う。

 5回裏も1死後、4番・佐藤が遊失で出塁すると、5番・大井の左前安打で一、三塁となり、6番・芦川の左犠飛で1点を追加。明大中野にすると、エラー絡みのこの1点が痛かった。

 修徳の篠崎は、秋よりも安定感が増し、明大中野になかなか得点の機会を与えない。ただ6回を終えて、投球数が100球を超えたあたりから、篠崎の投球がおかしくなった。7回に入ると、フォームが明らかに崩れ出した。「100球を超えると、上半身に疲れが出て、フォームの乱れにつながりました」と、篠崎は言う。

 7回裏1死後、明大中野の7番・菅原遼大の四球と、8番・中村、9番・高木大輔と安打が続き1点を失ったところで篠崎は降板し、背番号1の竹澤 尚輝が登板した。竹澤は秋より腕の位置を下げて横手投げになっていた。竹澤は安打を1本打たれたものの、さらなる失点は阻止した。修徳は3番・牧野 颯太の右前適時打で1点を入れて突き放した。結局、竹澤の好リリーフもあって修徳が逃げ切り、4回戦に進出した。

 明大中野は敗れたものの、中村は146球を投げ、9回を完投。「これだけの球数を投げての完投は、初めてのことだと思います。最後まで投げさせるつもりでしたし、いい経験になったと思います」と、明大中野の岡本良雄監督は言う。中村は「最後まで投げ切れて良かったです。肩とかの疲れはありません」と言う。ただエラーが失点につながっただけに、「戦える戦力になってきましたが、内野の守備など、もう少しきっちと正確にする必要があります」と、明大中野の岡本監督は語る。

 修徳にすれば、荒井高志監督が「厳しい試合でした」という一戦を物にできたのは大きい。修徳は4回戦で日体大荏原と対戦することになっており、戦いは続く。

 修徳・篠崎、明大中野・中村の戦いはこれからも続きそうで、その第1ラウンドは修徳が勝ったということになる。

(取材=大島 裕史)

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