もはや打力はセンバツベスト8チーム並。5回コールド勝ちの東海大菅生の強打の秘密



ヒットを打つ小池(東海大菅生)

<春季東京都高校野球大会:東海大菅生15-1明学東村山(5回コールド)>◇8日◇3回戦◇スリーボンドスタジアム八王子

 戦力層では都内トップクラスの東海大菅生が14安打15得点の猛攻で、順当に今夏のシード権を獲得した。

 相手投手との力量差もあるだろう。とはいえ、打球の中身が違う。本塁打を放った鈴木 悠平外野手(3年)、福原 聖矢捕手(3年)、小池 祐吏内野手(3年)、小山 凌暉内野手(3年)といった昨年からの経験者たちが次々と鋭い打球を飛ばす。

 明学東村山の2番手・柚木 拓真外野手(3年)は常時130キロ台の直球を投げる投手でもあり、若林監督も「結構速い球を投げていた」と驚いていたが、東海大菅生打線はその柚木にもしっかりとコンタクトをしていた。

 東海大菅生の打者は構え、トップの作り方、スイング軌道まで野球の教科書のように綺麗だった。バットを立てて、まるで傘を持つようにグリップ位置が低い構え。そして、トップを形成した時、立ち遅れがなく、レベルスイングでボールを捉えることができる。凡打になる選手はヘッドが下から出たり、ロスのあるスイング軌道になっていたりと、対応ができない様子が分かるのだが、東海大菅生の打者の場合、トップを作ってから、インパクトまでロスなく、さらに高速スイングで球を捉えるので、ライナー性の打球が次々と飛ぶ。

 東海大菅生の選手たちは冬場、コンポジバットを使う。芯で捉えるのが難しいバットだが、選手たちは立ち遅れをしないよう、構えも無駄な力が入らない洗練されたものとなっている。レギュラー選手のほとんどが似た構えだった。

 もちろん、それだけでは快打は生まれない。小池は、トレーナーから意見を聞いたり、ウエイトトレーニングにも積極的に取り組んだ。1日のスイングのノルマ300回のところ、小池は500回をプラスして振り込んで自分の打撃フォームを固めていった。

 最後には意識付けだ。小池は言う。
「本塁打を打ちたい気持ちはあるんですけど、低い打球を打つことを心がけています」
 いわゆるマン振りをせず、低い打球を打てるフォームを心がける。東海大菅生の選手たちはそうしたフォームでも鋭いライナー性の打球を打てるために、徹底的にフィジカルを強化し、振り込みを行って再現性を高め、対応力を高めてきた。

センバツに出場したチームと比べても、東海大菅生の打撃はベスト8に入ったチームに負けていないといえる。

 投手陣も力量が高い。調子が上がってきた速球派右腕・豊岡 遥翔投手(3年)が先発した。コンパクトなテークバックから常時130キロ〜135キロ前後の速球にキレのあるスライダーで3回1失点。若林監督は「三塁打は仕方ないですが、ワイルドピッチで取られるところは彼のよくないところが出てしまったと思います」と振り返ったが、能力は高い投手なので、まだまだチャンスはありそうだ。そして直球こそ120キロ台ではあるが、フィールディングなど守備技術の高い島袋 俐輝投手(2年)が1回無失点に抑え、5回表は大型右腕・日當 直喜投手(2年)が135キロ前後の速球と切れのある120キロ後半のフォークを交え、2奪三振の快投を見せて試合を締めた。

 投打ともに圧巻な試合内容だった東海大菅生。少しでも良い位置のシードを取るために勝ち続ける。