国分寺が思惑通り守りからリズムを作って足立西に快勝



本塁打を放った3番・齋藤春輝君(都立国分寺)

 9月1週目の土曜日となったこの日から、東京都は秋季大会一次予選が始まった。あいにくの雨模様の天候で、いくつかの会場では中止となったところも出てきていたようだ。府中市栄町にある明星学苑キャンパス内の野球場は、少し水抜きをした程度で、予定通りにプレーボールとなった。
 この夏は、どのチームも新型コロナと長雨の影響でいささか練習不足というか、実戦不足という現実は否めない。それでも都立の中堅校同士の対戦で、好試合が期待された。どちらも、新チームとなってからは10試合程度と例年の半分くらいの練習試合経験で臨む大会となった。

 足立西はやや細身の徳山君、国分寺は173cm74kgのがっちり型の音川君と、両右腕が先発マウンドに立った。国分寺の音川君は初回、四球も一つ与えたが三つのアウトをすべて三振で取る立ち上がり。足立西の徳山君も2四球を与えながらも何とか無失点に抑えて、投手戦の展開になっていくかなと思わせた。

 先制したのは足立西で3回、先頭の8番城田君が右中間三塁打で出ると死球と三振で一死一三塁後に、2番岩崎君がスクイズを決める。しかし、その裏に国分寺は一死二塁から3番齋藤春輝君が左越2ランを放って逆転。しかし、足立西もすぐに5番徳山君と駒﨑竜那君の安打と送球ミスで同点とする。一転、点の取り合いのような様相になった。その裏、国分寺は失策と四球、盗塁に捕逸で無死二三塁として9番船橋君が右前打で2者を帰す。さらに5回にも、スクイズと野口君の中前打で6対2。徐々に試合の流れは国分寺が掴んでいく。

 7回にも、足立西の2人目土井君に対して、音川君が二塁打すると暴投で三進。7番原君がこの日2つ目となるスクイズを決めて、突き放した。
 結果としては、国分寺は再度突き放して以降は、追加点とダメ押しとなる得点をきっちりと奪っていき、堅実な戦いぶりが光った。野村祐介監督も、「ウチはバッテリーのチームで、守りからリズムを作っていこうということはいつも言っています。今日はそれが出来たかなと思います。打線も、狙い球を絞っていかれた。音川は肉体的にも精神的にもタフな子なので、しっかり投げてくれると思っていました」と、離島の大島から異動してきて就任2年目、会心の勝利に喜んでいた。それでも、「4回の失点などは、守りのミスです。こういうところは、反省しなくてはいけません」と、しっかりと反省材料も確認していた。

 中盤突き放された足立西。秋の新チームは夏のメンバーだった1、2年生が多く残っていて期待もあったのだが、「柱になる選手が出来ていないまま大会になってしまった」と芝英晃監督。また、自身も半年前に難病が見つかり、その治療などで現場を離れざるを得ないこともあったという。それでも、8月の検査でそれはいい方へ向かっているという。「まずは、来年春の一次予選突破を目指して、もう一度作り直していかないといけません。やはり、国分寺の投手レベルを打てないと、大会では勝てません」と、元気に新たな課題をクリアしていく姿勢を示していた。

(記事=手束 仁

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