八王子、羽田使わずもコールドで16強入り 監督次男・安藤健が7打点!



先発・星野翔太(八王子)

 4月7日、八王子上野学園と対戦し、10対3と7回コールド勝ちで3回戦進出。夏のシード権を確保した。

ありんこ軍団・八王子
しかし今年はありんこらしからぬ選手がいる。それが193センチ左腕の羽田 慎之介だ。昨秋の都大会では3回戦までの3試合すべてに先発。好投を続けたが、準々決勝前にひじを痛め、ノースロー調整が今年まで続き、3月31日の練習試合で1イニングを投げたばかり。

 都立小平西戦では1回無失点の好投。140キロ超の速球を投げたとして評判となっている。

 ただ安藤監督の考えとしては「羽田はいないものだと考えて、この大会に臨んでいます」

 投げたとしても20球以内、7割程度、変化球禁止と、様々な制限をして臨ませている。むしろ羽田の登板があればラッキーということなのだ。

 羽田がいなくても戦える投手づくりというのは、半年間行ってきた。先発マウンドに登ったのは星野 翔太(2年)。181センチ72キロ。昨秋の時点で140キロを超え、この春の練習試合でも好投を見せた投手だ。しかし、立ち上がりからコントロールが不安定。左足を高々と上げて、コンパクトなテークバックからトップを作り、真っ向から振り下ろすオーソドックスな投球フォーム。大型投手としての期待感が高まったが、この試合は体重移動がうまくいかずひっかけたリリースすることが多い。

 常時130キロ前半~138キロの直球を投げ、120キロ前後のスライダーを交え、打たせようとするが、コントロールが定まらず、先制点を許し、その後、同点打を放ったものの、2.2回を投げて、6四死球で降板。安藤監督は「期待をしていた投手でしたが、緊張していましたね。まだメンタル面が課題ですね」と振り返った。能力的にいえば、2022年の東京都をけん引してもおかしくない投手。こうした経験を地肉にしていってほしい。

 そして2番手でマウンドに登ったのは 舘野 智靖だ。昨年から先発・中継ぎとしてあらゆる場面でマウンドに登る舘野は、130キロ前後の直球は切れがあり、キレのあるスライダーを投げ分け、打たせて取っていく。

 その後、打線は着実に点を積み重ね、7回表に2点を返されたが、その裏、二死満塁から安藤監督の次男である安藤健(3年)がライトオーバーの走者一掃の長打を放ち、10対3。なんと安藤、7打点の大活躍。「自分はこんなに長打が打てる選手ではないですが」と驚きのコメント。

 投打が絡んで7回コールド勝ちとなった。八王子は3番手に昨年まで4番打者としても活躍していた 渡邉凜之介がマウンドに登った。渡邉も130キロ後半の速球を投げ込む投手で、ポテンシャル的には星野と同等。もともと投手だが、打力の高さを買われて、外野手で出場。しかし安藤監督に投手メインで行きたいと直訴し、投手中心の練習を行っている。投げ方的には十分に投手で勝負できる素材だろう。

 こうして勝利を決めた八王子。剛速球を投げる分、消耗度も大きい羽田には無理をさせない運用は夏同様も続ける意向だという。

 1人の才能の高い投手を頼りすぎず、多くの投手の技量を伸ばし、戦力アップする八王子。例年通り、機動力を使いながら、チャンスを拡大する攻撃も健在。派手さはないが、やはり怖いチームであることは間違いない。

(記事:河嶋 宗一

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