エースを欠く堀越、守備の乱れで日大三にコールド負け



日大三・宇山翼

 ちょうど50年前、1971年4月6日、日大三は決勝戦で大鉄(現阪南大高)を破り、初のセンバツ制覇を果たした。その2年前の4月6日、堀越三重に敗れたものの、センバツ準優勝となり、全国にその名を轟かせた。伝統ある両校の対決となったが、堀越はエースの谷井翼が肘の故障により、夏に備えてベンチ外に。こういう時は、守備が盛り立てて、控えの投手を育てていかなければならないが、その守備が乱れて、日大三に大敗した。

 日大三はこの春から背番号1になった左腕の宇山 翼が先発。1回表は二死一塁から、堀越の4番・田倉 正翔は遊ゴロ。これを守備がうまい遊撃手の鎌田 慎也がトンネルして一、二塁。嫌な雰囲気になったが、5番・佐藤輝飛の一ゴロを、宇山がうまく一塁のカバーに入り、得点は与えない。

 堀越の先発は背番号20の右腕・清水大貴。初回は無失点で切り抜けたものの、2回裏は6番・鎌田の遊ゴロを今度は堀越の遊撃手・加藤春人が失策。鎌田は二塁に進む。続く7番・川島 柾之のバントは内野安打になり無死一、三塁。8番・安田 和輝の右前安打でまず1点。続く宇山の左犠飛でさらに1点を追加した。

 3回裏は二死二塁から、6番・鎌田、7番・川島の遊ゴロを続けてエラー。8番・安田、9番・宇山、1番・星 憂芽(二塁打)と安打が続き、日大三はこの回、4点を追加した。

 堀越の投手が左腕の佐藤開に交代した4回裏は、3番に抜擢された富塚 隼介の二塁打、牽制悪送球、5番・井坪 朝陽の中犠飛でさらに1点を追加した。

 6回裏日大三は代打・林 夢人の右前適時打で1点を追加した後、二死二、三塁からこの試合を象徴するように、堀越の二塁手のエラーで2人が還り、10-0、6回コールドゲームが成立した。

 堀越の小田川雅彦監督は、「守備があれでは」と困惑した表情。負傷が出たうえに、「コロナの影響で、時間をかけた練習ができませんでした」と語る。もちろん、最も痛かったのはエース・谷井翼の故障であるが、「夏の谷井の負担を考えると、もっと投げてもらわないと……」と小田川監督は控え投手のさらなる成長を期待した。

 一方日大三の宇山は、6回を被安打3の無失点。捕手の安田は、「初回はバタバタしましたが、2回からはテンポよく投げることができました」と語る。安田は打順が8番だが、この日は3安打。かつてのような猛打ではないが、どの打順からでもコツコツと点を取れる打線になっている。

 もっともこの試合に関して最も差が出たのが守備。1回表に日大三は名手の鎌田がエラーをしたが、「逆に引き締まった」と日大三の小倉全由監督が語るように、チームで全体でカバーした。一方堀越はズルズルとエラーを重ねた。その違いがそのまま点差になって現れた。

(記事:大島 裕史)

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