渡邉寮(城西大城西)

 では、投げている床枝本人はどういったことを常に意識しているのか。
 「僕の中で調子がいい時は下半身主導のフォームになっています。逆に調子が悪いと頭から突っ込んで低めに叩きつけるボール球が増えますので、どれだけ軸足にタメを作ったうえで重心移動をして上半身と連動させるか。ここがポイントです。あとは少し投げ急いでしまうところがあるので、ゆっくりと動くことでタメを作ると同時に自分のテンポを作れるように意識はしています」

 また中盤以降は変化球も増やし、上手く躱している印象もあった。そこに関して床枝は「序盤はストレートで押しましたが、次第に狙われて打たれだしたので、スライダーを増やしました」とコメント。非常に巧みな投球で城西大城西打線を封じ込めたが、一方で「フォームが安定せずにボールが抜けてしまいましたし、相手に助けられたところもあります。自分もチームももっと強くなって、シード校と勝負したいです」と課題も口にする。

 荒井監督も、「本当のエースになりつつありますが、もう1つ、2つレベルを上げないと上のステージでは難しいと本人も私も感じています」と話しており、現状には満足していない。2回戦以降も投球が楽しみだ。

 敗れた城西大城西は終盤にチャンスを作ったが、床枝のまえに15奪三振とホームベースが遠かった。ただエース・渡邉も床枝とは違う良さをを存分に発揮。

 セットポジションからしっかりと左足を上げて一度静止。十分にタメを作ったところから、全身を使ってボールを投げ込む。キレのあるボールがコーナーに丁寧に投げ込まれていく。特にインコースへの制球力は、渡邉本人のなかで昨秋の敗戦からか掲げてきた課題であり、その成果を発揮した投球だった。変化球も多彩で、実戦に向いた総合力のある投手という印象が強まった。

 ホームランを放った床枝も渡邉に対しては「2ボールからでもストライクがきっちり取れていますし、ストライク先行のピッチングが良かった」と話しており、修徳サイドも渡邉のピッチングを評価。夏は好投手としてともに注目される存在となるだろう。ここからさらにレベルアップをして、夏の東東京を盛り上げてくれることを楽しみにしたい。

(取材=編集部)

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