八王子・羽田奪三振10の力投!日大鶴ケ丘2回のスクイズ失敗が響く



10奪三振の好投を見せた羽田慎之介(八王子)

 八王子は身長190センチと長身の羽田 慎之介日大鶴ヶ丘山本 輝大と、左腕の好投手を擁して3回戦に勝ち進んできた。羽田は制球にやや難があるため球数が多くなり、試合は1週間に1度しかないものの、「1週間の疲れをとって、また疲れるの繰り返しです」と安藤徳明監督は言う。

 特に問題となるのは立ち上がり。1回表日大鶴ヶ丘は、2死球と5番・黒須 真太朗の右前安打で1点を先制した。
 2回表日大鶴ヶ丘は、中前安打の7番・木村 颯介が犠打とワイルドピッチで三塁に進み、9番・中道 海二はスリーバントのスクイズを敢行。これを八王子バッテリーが外し、木村は三本間に挟まれ、アウトになった。八王子は、こうした場面を想定して、スクイズの構えをしたら、外す練習をしていたという。羽田は、捕手の構えをみて、「リリースの瞬間、外しました」と語る。「2点目を取られなくて、良かったです」と八王子の安藤監督が言えば、日大鶴ヶ丘の萩生田博美監督は、「あのスクイズを外されたのは痛かったです」と語るように、勝負を分けるプレーであった。

 エンジンがかかってくると、羽田の球はやはり威力があり、日大鶴ケ丘は毎回のように三振を奪われる。
 一方、日大鶴ヶ丘の山本は、「体の開きが早くなっていたので、壁を作ることを意識しました」と語る投球が功を奏して、好投を続けていたが、6回裏に、この回の先頭打者である八王子の9番・柳 元珍を四球で歩かせる。1番・安藤 健が送った後、3番・新田 優樹、4番・小高 健太郎の連打で八王子は同点に追いつき、4番・渡邉凛之介の左中間を破る三塁打で2人が還り、一気に逆転した。

 その裏日大鶴ヶ丘は一死満塁のチャンスを得たものの、ここは羽田が踏ん張り、得点を挙げられない。「あそこで1本でないのが、力不足です」と、日大鶴ケ丘の萩生田監督は言う。結局3-1。羽田の奪三振10の力投で八王子が準々決勝進出を決めた。

 敗れた日大鶴ヶ丘のエース・山本は、「体が重くなってきました」と、スタミナや、精神的な部分の成長を今後の課題に挙げた。それでも萩生田監督は、「いろいろなことができるチーム」と言い、チームの可能性に期待を寄せた。
 勝った八王子は、準々決勝で関東一と対戦する。関東一には、今大会屈指の右腕の市川 祐がいる。八王子の羽田との左右の好投手対決は、楽しみな一戦になる。ただこの試合でも羽田は135球を投げている。まずはいかにコンディションを整えるかが、重要である。

(記事=大島 裕史)