帝京、植草の投打にわたる活躍で堀越を下す



帝京先発・植草翔太

 この夏、東東京大会を制した帝京の初戦の相手は、伝統校の堀越だ。1969年のセンバツで準優勝し、帝京より先に全国の舞台で結果を残した堀越も、低迷の時期が続いていたが、2年前に修徳の元監督の小田川雅彦が監督に就任して、復活の兆しをみせ始めている。

 この秋は、両チームとも夏を経験している選手が多い。ただ試合そのものは、帝京の前田三夫監督が、「寂しい内容の試合でした」と語るように、地味な感じの試合であった。ともに安打は6本。けれども、安打をしっかり得点に結び付ける力は、帝京が上回っていた。

 帝京の先発、身長188センチの植草 翔太は、「ブルペンから調子は良くなかったです」と語る。それでも走者は出すものの、フォークボールなどが有効に決まり、傷を広げることはない。

 帝京は、夏は1番・杉本 直将毅、2番・尾瀬 雄大だったが、この秋は1番・尾瀬、2番・杉本になっている。3回裏、この1、2番コンビが連続二塁打を放ち、帝京が1点を先制する。

 堀越の先発・谷井翼は、夏もかなり投げており、経験は十分。ただ時折甘く入った球を、帝京は逃さない。4回裏は7番・本村 千夏良が本塁打を放ち2点差とした。

 堀越は、6回表に、夏は2番打者だった4番の田倉正翔がパワーを生かしての本塁打を放ち追い上げる。

 しかしその裏、堀越の谷井は、突然乱れる。二死一塁から、7番・本村に死球、8番・大塚 智也に四球で満塁とし、9番・植草のレフト線への二塁打で2人生還。植草の投打にわたる活躍で帝京は勝利に近づく。

 帝京は8回表、植草を一塁に回して、背番号1の安川 幹大をマウンドに送る。安川は堀越の4番・田倉の二塁打などで1点を失うと、9回表は再び植草がマウンドに上がり、三者凡退に抑え、4対2で帝京が勝利した。

 帝京は例年なら遠征や合宿で鍛えながら、チームを作っていくが、コロナ禍のこの夏は、そうはいかない。前田監督としても、「しっくりこない」と、まだ手ごたえは感じていない様子だ。それでも、力のあるチームであることは間違いない。一戦、一戦、どうチーム力を上げるか。ただし、2回戦は2年前の夏に敗れている都立の強豪・都立小山台、そして3回戦は日大三戦が予想される。この2週間が非常に大切である。

(記事=大島 裕史)