東海大菅生、千田が先頭打者本塁打!21点、5回コールド発進



先頭打者本塁打を放った東海大菅生・千田光一郎

 西東京大会に続き、帝京との東西決戦も制し、負けなしで夏を終えた東海大菅生が、新チームになって、最初の公式戦を迎えた。この夏も活躍した1番・千田 光一郎、4番・堀町 沖永が打撃の中であることに変わりはない。この日のメンバーで目立ったのは3人の1年生。亜細亜大に進んだ小山 翔暉の弟・凌暉が捕手になり、この夏、捕手に二塁手に野球センスの良さをみせた福原 聖矢が二塁手に。そして5番・三塁手には小池 祐吏が入った。1年生ながら5番に抜擢した小池は、「勝負強いです」と若林弘泰監督は語る。

 捕手としては、「肩の強さで小山、リードのうまさで福原」というのが、若林監督の評価。小山は兄に比べて体は小さいが、肩は兄同様に強い。ただ持っている雰囲気から、「翔暉より、全体的に小さいけれども、結果は凌暉の方が出すと思います」と若林監督は期待する。福原が捕手の時は、小山が二塁手になるという。それでも、二塁手としてのグラブさばきは福原がうまいだけに、小山のリードが向上すれば、捕手・小山、二塁手・福原というのが、理想的なのだろう。

 もっともこの試合、1回表、都立小川の1番・正田啓雅の二ゴロを、二塁手の福原がいきなりエラーする。それでも東海大菅生の先発・加藤 琉真が落ち着いて後続を抑えた。

その裏、東海大菅生は1番・千田が2球目を叩くと、打球は右中間の柵越えの本塁打となった「初球からいくつもりでした。少しこすりましたが、振り切りました」と千田は言う。千田はクリーンアップも打てる力はあるが、「(相手投手の)情報がない分、自分のスイングができます」という理由で、1番打者が気に入っている。

 東海大菅生打線は公式戦の初戦で、いきなり飛び出した先頭打者本塁打で完全に火が付いた。初回だけで本塁打を含め安打5本に四球2で6点を挙げた。

 2回の攻撃では、4番・堀町の打撃が光る。一死三塁から、堀町の速い打球は、都立小川の遊撃手のグラブをかすめ、そのまま外野を転がって三塁打になった。堀町のスイングスピードは153キロ。これは夏までの4番打者・杉崎 成をもしのぐというから、その打球スピードは驚異的だ。「広角に打つことを心掛けています」という堀町は、この試合では、右方向の打球はなかったが、レフトにセンターにと飛ばし、あと本塁打が出ればサイクルという3安打を記録した。5番に入った小池は、この試合、3四球に犠飛1で打数を記録しなかった。

 都立小川は3回には、この回先頭の1番・正田は二塁打を放ったが、打った安打は、6番・横倉の右前安打を合わせ2本だけ。加藤、野村 宏太、豊岡遥翔とつないだ東海大菅生投手陣に抑えられた。

 東海大菅生3番手の豊岡は、荒れ球で若林監督の現段階での評価は高くないが、球威はこの試合で投げた3人の中で一番あった。まだ1年生。これからの成長を期待したい投手だ。

 東海大菅生は4回が終わった時点で21対0と圧倒的なリード。5回表の都立小川を0点に抑えて、5回コールドが成立した。

 この試合東海大菅生で、千田、堀町らの長打力とともに目立ったのが、走塁だ。どの選手も、前の塁が空いていれば、積極的に盗塁を仕掛けた。この試合では投げていない本田 峻也らのいる投手陣も充実しており、この秋も、東海大菅生が優勝候補であることは、間違いない。

 一方敗れた都立小川であるが、力の差は歴然としているものの、東海大菅生の速い打球を体で止めに行くなど、戦う姿勢は十分にみせた。また3回途中から登板した背番号1の森亮馬は、キレのある球を投げていた。いきなり強豪と対戦できたことを前向きに捉えて、今後の成長につなげてほしい。

(記事=大島 裕史)